相談の広場
先日、60歳の誕生日を迎えて1名退職しました。定年による退職であり、ハローワークで再雇用の希望があったかなかったかを聞かれました。希望が無かったと伝え聞いていたので「なしです」と答え、明記されました。ところが、本人から「希望したのに会社から断られたのに、本当のことを書いていない」と言われました。再雇用の希望を会社が断った場合、会社都合の解雇になりますか?「再雇用の希望のありなし」で本人に雇用保険の受給の条件が変わりますか?そして会社に対してもペナルティー等が加わりますか?
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こんばんは
定年退職の際の再雇用に関しての規定はどうなっているので
しょうか?
本人が希望すれば、再雇用することが条件であれば、やはり
再雇用を受け入れなければならないでしょう。
しかしながら、再雇用の条件がある場合にはその限りでは
ありませんので、規定をまずは確認してみてください。
その上で、よくハローワークの人と話をしてみることです。
また、再雇用の話をその部署の人が確実に受けているのか
どうか?
その点を考えると、総務の担当の方が立ち会って確認すべき
だったのでは?
> 先日、60歳の誕生日を迎えて1名退職しました。定年による退職であり、ハローワークで再雇用の希望があったかなかったかを聞かれました。希望が無かったと伝え聞いていたので「なしです」と答え、明記されました。ところが、本人から「希望したのに会社から断られたのに、本当のことを書いていない」と言われました。再雇用の希望を会社が断った場合、会社都合の解雇になりますか?「再雇用の希望のありなし」で本人に雇用保険の受給の条件が変わりますか?そして会社に対してもペナルティー等が加わりますか?
◆問 先日、60歳の誕生日を迎えて1名退職しました。定年による退職・・・
●答 少し長いのですが、次の法律に関して貴社の就業規則(定年規定)はどうなっていますか。
「先日」とはおそらく今年のことと思えますが、そうであれば「60歳定年」はこの法律に抵触し、本人からこれを突かれたら会社は困ることになります。そうであれば、早急な善後策実施が必要です。
■ 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 抜粋
(高年齢者雇用確保措置)第9条
定年(65歳未満のものに限る。以下この条において同じ。)の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置(以下「高年齢者雇用確保措置」という。)のいずれかを講じなければならない。
一 当該定年の引上げ
二 継続雇用制度(現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。以下同じ。)の導入
三 当該定年の定めの廃止
■ 同法 付則(経過規定と言われるもの:日高註)
(高年齢者雇用確保措置に関する特例等)第4条
次の表の上欄に掲げる期間における第9条第1項の規定の適用については、同項中「65歳」とあるのは、同表の上欄に掲げる区分に応じそれぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
平成18年4月1日から平成19年3月31日まで 62歳
平成19年4月1日から平成22年3月31日まで 63歳
平成22年4月1日から平成25年3月31日まで 64歳
●答 この法律に違反して、低い定年を設けることについての罰則はありません。行政官庁に対する虚偽の報告等をした場合の罰則はあります。従って、一般に言われる「罰則をもって担保された強行法規」では無いと言えます。その点労働基準法の主要部分とは異なります。
しかし労働審判や裁判になったときは、この法律違反があるならば会社は非常に不利な立場に立たされます。
●答 言い換えれば、定年は18.3.31までは60歳で良かったのですが、18.4.1~19.3.31は62歳、19.4.1~22.3.31は63歳、22.4.1~25.3.31は64歳、25.4.1以後は65歳にしなければならないのです。
従って今年60歳になったから「定年」に達したとして、当然貴社の労働者の資格を失うことにはなり得ないのです。
◆問 ・・・であり、ハローワークで再雇用の希望の有無を聞かれ「無」としました。ところが、本人から「再雇用を希望したのに会社から断られたのに、本当のことを書いていない」と言われました。
再雇用の希望を会社が断った場合、会社都合の解雇になりますか?
●答 前述の法律の趣旨から言えば、本人の「任意退職ではない」ので「会社都合」になると思われます。法律を持ち出さなくとも、現実に「再雇用を希望した」と本人は言っているのですから、疑う余地は僅少でしょう。
「会社都合による解雇」に正当な理由が有ったか否かが問題になってくるケースです。しかし、職安は「個別労働紛争」に関わる機関ではないので、その面での究明はしないと思います。だが事情説明乃至は記載を求めるかと思います。これは職務権限に属することなので、私からは何とも言えません。
◆問 「再雇用の希望の有無」で本人に雇用保険の受給の条件が変わりますか?
●答 一般的な職安の処分では、「任意退職」に「正当な理由」が無い場合は、7日の「待期」の後「3か月の給付制限」があります。
しかし「会社都合」の場合は、給付制限はないのが通常です。また離職理由に付き本人の言い分を職安が認めた場合、給付日数が多くなる可能性があります。
◆問 そして会社に対してもペナルティー等が加わりますか?
●答 離職理由に付き本人の言い分を職安が認めた場合、会社都合解雇となりますから、当然会社は大きく幅広いマイナスを生じます。
すぐ考えられるのは、求人紹介について指導をされるでしょう。度重なるともっと強いペナルティを課される危険性があります。
また、各種の厚生労働省関係の助成金類の受給資格を、ほぼ全面的に失います。本件離職の前後各6か月、合計1年は新規の助成金類の申請受理は拒否され、ものによっては受給済みのものの返還を求められます。
●答 今回の場合「定年退職」は取り消しして、原職復帰を強くお勧めします。不就業期間については「会社都合による操業短縮」と考え、平均賃金の6割以上、できれば勤務したのと同額を支給して上げて下さい。
その上、早急に就業規則を前述法令に沿って変更し、その方にはその年齢まで継続勤務して貰って下さい。
●答 もしペナルティを覚悟の上で「定年」を会社が言い張るならば、本人が「総務の森」そのほかで知恵を得て、後日手痛いしっぺ返しをしてこない保証はありません。
前記のように今回の処置を変更するならば、本人は利益になるので、これ以上争うことなく平穏に収まるものと確信します。
●答 貴社ではありませんが、従業員が「雇用保険受給を早くしたいので、会社の解雇扱いにしてくれ、と言ってきたが、そうしても良いか?」と聞かれることがあります。もうお判りのように、それはいくら頼まれてもすべきことではありません。
それと、ある意味では会社と離職者が共謀して、職安相手に詐欺を働くことにもなります。
●答 ご質問から推察すると「定年延長に関する助成金類」を今まで手がけておられないように見受けます。
人数規模によっては、1年に160万円×5年も受給された会社のお手伝いをしたこともあります。これらに無頓着なことも一因かと思います。社会保険労務士への報酬以上の助成金を得ることもあり得ます。
今回のことを含め、弁護士以上に労働問題の細部に詳しいと言っても過言でない、社会保険労務士の知恵を借りることをお勧めします。
社会保険労務士 日高 貢
かなり大きな誤解を生んでしまいそうに思われますので、
あえて補足させていただきます。
高年齢者雇用安定法が事業主に求めているのは、
定年の引き上げや、継続雇用制度(再雇用制度や勤務延長制度のこと)の導入など、
65歳までの雇用が確保されるために必要な“措置を講じること”であって、
すべての労働者に対する65歳までの雇用義務を課すものではありません。
したがって、実際には、継続雇用制度が適正に導入されてさえいれば、
60歳定年であってもこの法律には抵触しません。
(もちろん、60歳定年で継続雇用制度もない、というなら法に抵触することになりますが)
また、高年齢者雇用安定法第9条には続きがあって、
「事業主は、当該事業所に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入したときは、前項第2号に掲げる措置を講じたものとみなす。」
と記載されていますから、
該当者の判別基準が労働関連法規や公序良俗に反するものでなければ、
導入された継続雇用制度が、労使協定によって対象者が限定されたものであったとしてもかまわない、
ということになります。
【参考】厚生労働省ホームページ内
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/qa/index.html
(「1.継続雇用制度」のQ2とQ8、「2.継続雇用制度の対象者に係る基準」のQ7とQ8-1あたりを参照のこと)
今回のケースでは、その方が御社の継続雇用制度の対象者であったのかどうか、
本人の言うように継続勤務の希望の申し出があったのかどうかを再確認する必要があるかと思います。
そのうえで、本人から継続勤務の申し出があったことが確認でき、その方が御社の継続雇用制度の対象者であるのであれば、
継続雇用を前提に、改めて該当者と雇用条件について話し合いをなさってください。
(本人に継続勤務の希望があり、継続雇用制度の条件に合致しているにもかかわらず、
継続雇用の話し合いもなく退職となるのは問題ですので)
ちなみに、雇用条件については、
従前の雇用条件を維持することや労働者の希望どおりにすることまでは求められていませんので、
労使間で雇用条件の合意が得られなかったことにより、
結果的に継続雇用とならなかった(=退職となった)としても、
高年齢者雇用安定法違反とはなりません。
厚生労働省から発行されている以下のリーフレットに詳しく解説されていますので、
こちらもご覧になってみてください。
【参考】厚生労働省発行リーフレット
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/dl/leaflet2.pdf
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