こんにちは。
人事コンサルタント石川弘子です。
つい最近、知り合いの方が
退職金を元手に新しい事業を始められました。
大手の製造業に30年以上勤めて、早期
退職者の募集に応募したそうで、
退職金はかなりの額だったようです。(うらやましい・・)
今回から
退職金について見ていきましょう。
人事についてのご相談はこちら↓
http://www.ishikawa-sk.com/
────────────────────────────────────
■1.「自社の
退職金はどうなっていますか??」
────────────────────────────────────
就業規則の見直しをする打ち合わせの席で、社長さんと
このようなやりとりがよくあります。
私 :「御社の
退職金規程では、
退職時の
基本給に勤続年数に応じた数をかけるとなって
いますが、そのためのお金(原資)はどのように積み立てていますか?」
社長:「え?別に特に何もしていないよ。当分は
退職する人なんかいないし。」
私 :「そうですか。では、もし来月に社員の皆さんが辞めたいと言ってきたら
退職金の支払いはお困りにはならないですか?」
社長:「そんな事はあり得ない状況だからね。でも、そうなったらもちろん払えるわけないよ。」
私 :「では、今いる社員の方のうち、AさんとBさんは10年後に
定年を迎えますが、
そのときに
退職金を支払うための準備はしていますか?」
社長:「・・・特には、何もしていないよ・・。そうか、あと10年で少なくとも2人には
退職金を払わなきゃならないんだな・・」
おそらく社長さんは
就業規則を作ったときに、遠い将来の
退職金の事までは
考えが及んでいなかったのでしょう。
就業規則は本屋さんで買った本に載っていたサンプルをそのまま使用していたそうです。
社長さんも、
総務担当の方も、「自社の
退職金原資」については、
全く知らない、考えていない方が多いようです。
「
退職金倒産」などという言葉も聞かれるように、
退職金を支払うための準備にも
目を向けたいものです。
御社の
退職金の規程と原資はどうなっていますか?
────────────────────────────────────
■2.
労務管理110番 ~
助成金が受けられない!?~
────────────────────────────────────
景気回復の兆しは見えたといっても、まだまだ中小企業には厳しい状況が続いている中で、
雇用関係の
助成金は、事業主にとって是非とも活用したいものです。
X社は化粧品の卸売りをしていたのですが、新しくエステティックサロンを開くことにし、
店長候補となる
従業員を
採用しました。そこで、何か利用できる
助成金はないかと調べてみると
「中小企業基盤人材確保
助成金」に該当することがわかり、手続きを取り始めました。
何名かのスタッフも
採用し、お店の開店準備のため忙しい毎日を送っていたのですが、
あるスタッフの
勤務態度が悪く、
無断欠勤を何日も繰り返すようになってしまいました。
社長はこのスタッフを解雇したいと思っていたのですが、知り合いに
「解雇者がいた場合には、
助成金は出ないよ」
と言われ、不本意ながらも目をつぶっていたのですが、このスタッフの言動が
周囲のスタッフにも悪影響を及ぼし始め、ついには
助成金を諦めてでも解雇することにしたのです。
このように
助成金によっては「事業主都合による解雇」を出した場合には、受給できなく
なるものもあります。
しかし、だからといって、
無断欠勤を繰り返したりするような
従業員も解雇することが
できないのでしょうか?
このような場合には
労働基準監督署に相談し、「解雇予告の除外認定」を取っておいてください。
そして、職安には「
労働者の重大な責めによる解雇」だということを説明し、
「解雇予告除外認定」と解雇に至った経過を証明できる書類(出勤の状況等)を提示しましょう。
なお、事前に
助成金の担当者には、必ず確認を取っておきましょう。
<編集後記>
━☆★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
春のように暖かい日が続くかと思うと、冷たい雨が降ったり・・。
こうして段々と春になっていくのですね。
今年は是非きれいな桜を見に行きたいです。
このメルマガのご意見・ご感想はこちらまで。↓
ishikawa@ishikawa-sk.com
ではまた次回お会いしましょう。石川弘子でした。
こんにちは。人事コンサルタント石川弘子です。
つい最近、知り合いの方が退職金を元手に新しい事業を始められました。
大手の製造業に30年以上勤めて、早期退職者の募集に応募したそうで、
退職金はかなりの額だったようです。(うらやましい・・)
今回から退職金について見ていきましょう。
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■1.「自社の退職金はどうなっていますか??」
────────────────────────────────────
就業規則の見直しをする打ち合わせの席で、社長さんと
このようなやりとりがよくあります。
私 :「御社の退職金規程では、退職時の基本給に勤続年数に応じた数をかけるとなって
いますが、そのためのお金(原資)はどのように積み立てていますか?」
社長:「え?別に特に何もしていないよ。当分は退職する人なんかいないし。」
私 :「そうですか。では、もし来月に社員の皆さんが辞めたいと言ってきたら
退職金の支払いはお困りにはならないですか?」
社長:「そんな事はあり得ない状況だからね。でも、そうなったらもちろん払えるわけないよ。」
私 :「では、今いる社員の方のうち、AさんとBさんは10年後に定年を迎えますが、
そのときに退職金を支払うための準備はしていますか?」
社長:「・・・特には、何もしていないよ・・。そうか、あと10年で少なくとも2人には
退職金を払わなきゃならないんだな・・」
おそらく社長さんは就業規則を作ったときに、遠い将来の退職金の事までは
考えが及んでいなかったのでしょう。
就業規則は本屋さんで買った本に載っていたサンプルをそのまま使用していたそうです。
社長さんも、総務担当の方も、「自社の退職金原資」については、
全く知らない、考えていない方が多いようです。
「退職金倒産」などという言葉も聞かれるように、退職金を支払うための準備にも
目を向けたいものです。
御社の退職金の規程と原資はどうなっていますか?
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■2.労務管理110番 ~助成金が受けられない!?~
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景気回復の兆しは見えたといっても、まだまだ中小企業には厳しい状況が続いている中で、
雇用関係の助成金は、事業主にとって是非とも活用したいものです。
X社は化粧品の卸売りをしていたのですが、新しくエステティックサロンを開くことにし、
店長候補となる従業員を採用しました。そこで、何か利用できる助成金はないかと調べてみると
「中小企業基盤人材確保助成金」に該当することがわかり、手続きを取り始めました。
何名かのスタッフも採用し、お店の開店準備のため忙しい毎日を送っていたのですが、
あるスタッフの勤務態度が悪く、無断欠勤を何日も繰り返すようになってしまいました。
社長はこのスタッフを解雇したいと思っていたのですが、知り合いに
「解雇者がいた場合には、助成金は出ないよ」
と言われ、不本意ながらも目をつぶっていたのですが、このスタッフの言動が
周囲のスタッフにも悪影響を及ぼし始め、ついには助成金を諦めてでも解雇することにしたのです。
このように助成金によっては「事業主都合による解雇」を出した場合には、受給できなく
なるものもあります。
しかし、だからといって、無断欠勤を繰り返したりするような従業員も解雇することが
できないのでしょうか?
このような場合には労働基準監督署に相談し、「解雇予告の除外認定」を取っておいてください。
そして、職安には「労働者の重大な責めによる解雇」だということを説明し、
「解雇予告除外認定」と解雇に至った経過を証明できる書類(出勤の状況等)を提示しましょう。
なお、事前に助成金の担当者には、必ず確認を取っておきましょう。
<編集後記>
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春のように暖かい日が続くかと思うと、冷たい雨が降ったり・・。
こうして段々と春になっていくのですね。
今年は是非きれいな桜を見に行きたいです。
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ではまた次回お会いしましょう。石川弘子でした。