==============================2005.4.24 vol.2==
なんとかしよう!
労働基準法なんか怖くないぞ~!! 【第3号】
労働基準法徹底対策室
http://www.seki-office.jp
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◆INDEX◆
(1)ご挨拶
(2)
労働時間に関する徹底対策(第2回)
(3)編集後記
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(1)ご挨拶
こんにちは!
社会保険労務士の関です。
いい季節になりましたね。
暑くも寒くもないとは今頃をいうのでしょうか?
私は暑がりの寒がりなので貴重な季節なんですけどね…
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(2)
労働時間に関する徹底対策(第2回)
前号ではサービス残業問題の
労働時間管理についてお話しました。
実際に
労働基準監督署(以下、労基署)が夜間の臨検監督を行い、
是正勧告を行っている事例もあります。
また、
労働時間の
自己申告制度による管理は問題も多く
厚生労働省が
労働時間管理適正化基準を策定して指導票を交付することにより
適正化を進めています。
労基署によってはやむをえない場合を除いて
自己申告制による管理をしないよう
重点的に指導しているところもあるようです。
------------------------------------------------------------------------------
前号の事例[1]にありますように
技術の習得や自己啓発のための勉強で職場に残っていることも多いでしょう。
もっと言えば、息抜きや
休憩をしていることもありますし、
付き合いで残っていることもありますよね。
当然これらは
労働時間ではないわけですし
タイムカードとの乖離がある方が自然でしょう。
この場合、ついつい勝手に残っていると言ってしまいがちですが、
それでは
労働時間になることはお分かりいただけたと思います。
※前号の【対策その1~残業を
業務命令にしましょう】
【対策その2~残業を届出・許可制しましょう】
【対策その3~労使双方確認制にしましょう】 をご確認ください
--------------------------------------------------------------------------------
次にサービス残業の問題として、
割増賃金の考え方があります。
事例[2]
「うちは残業してもらうのは当たり前だから
給料は高く払っている。
よそと比べたら給料の水準は高いはずだ。
社員もそのことは分かっているし納得しているようだ」
この事例はどうでしょう?
非常によくある事例ですし問題ないように思われますが、
実はこれも大きな問題で今すぐ改善する必要があります。
後で詳しく説明しますが、労基法第37条第1項において
法定労働時間を越えて労働させた場合は
割増賃金の支払いが義務づけられています。
割増賃金は他の給与や手当とは違う意味を持っていますので
事例[2]のように給料に含まれているではとおりません。
給料の中に
残業代を含んでいるのであればそれなりの対策が必要です。
【対策その1~
残業手当を固定給で支払う】
残業手当は、残業時間に応じて支払う必要はなく、固定給でもかまいません。
【対策その2~
残業手当の区分表示をする】
残業手当部分が明確になるよう区分表示します。
※例えば
変更前…
基本給 30万円
変更後…
基本給 27万円・
残業手当 3万円
【対策その3~
割増賃金との差額を支払う】
固定給で支払う
残業手当は法定の
割増賃金を上回る必要があります。
もし下回る場合には、その差額を支払う旨の
労働者の合意が必要です。
【対策その4~
就業規則に記載する】
対策その1からその3を
就業規則や給与規程に記載します。
以上の対策をすることによって
残業手当を固定給で支払うことが可能になり、
結果的に事例[2]でいう
残業手当が給与に含まれていることになります。
どうですか?対策をしてさえおけば、何も問題ありませんね。
ここで1つご注意いただきたい点があります。
今いらっしゃる
労働者の方に対してこの対策を行う場合は、
給与規程当初から給与の中に
残業手当が含まれていることを再確認して
制度の不備を理由に同意のもと行ってください。
なぜなら実質給与が下がるため、
労働者の
不利益変更と認められてしまう可能性が高いためです。
ましてや労基署ら
労働者からの指摘の後ではこの対策は使えません。
給与総額から計算される
割増賃金の支払いを求められますので、
注意してください。
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(3)編集後記
徹底対策(第2回)いかがでしたか?
サービス残業の問題は
非常に多く多岐にわたっています。
次回は
年俸制や
管理監督者についての内容をお届けする予定です。
では次号をお楽しみに!
よいゴールデンウィークをお過ごしください。
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社会保険労務士 行政書士 関昇事務所
〒550-0011
大阪市西区阿波座1-5-2 第四富士ビル6階
TEL:06-6543-8040
FAX:06-6543-8041
e-mail:
seki@seki-office.jp
HP :
http://www.seki-office.jp
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社会保険労務士 関がお贈りする、なんとかしよう!シリーズ第1弾
「なんとかしよう!
社会保険料の負担重すぎ~!!」もぜひご覧ください。
http://www.mag2.com/m/0000144877.htm
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なんとかしよう!労働基準法なんか怖くないぞ~!! 【第3号】
労働基準法徹底対策室
http://www.seki-office.jp
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◆INDEX◆
(1)ご挨拶
(2)労働時間に関する徹底対策(第2回)
(3)編集後記
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(1)ご挨拶
こんにちは!
社会保険労務士の関です。
いい季節になりましたね。
暑くも寒くもないとは今頃をいうのでしょうか?
私は暑がりの寒がりなので貴重な季節なんですけどね…
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(2)労働時間に関する徹底対策(第2回)
前号ではサービス残業問題の労働時間管理についてお話しました。
実際に労働基準監督署(以下、労基署)が夜間の臨検監督を行い、
是正勧告を行っている事例もあります。
また、労働時間の自己申告制度による管理は問題も多く
厚生労働省が労働時間管理適正化基準を策定して指導票を交付することにより
適正化を進めています。
労基署によってはやむをえない場合を除いて
自己申告制による管理をしないよう
重点的に指導しているところもあるようです。
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前号の事例[1]にありますように
技術の習得や自己啓発のための勉強で職場に残っていることも多いでしょう。
もっと言えば、息抜きや休憩をしていることもありますし、
付き合いで残っていることもありますよね。
当然これらは労働時間ではないわけですし
タイムカードとの乖離がある方が自然でしょう。
この場合、ついつい勝手に残っていると言ってしまいがちですが、
それでは労働時間になることはお分かりいただけたと思います。
※前号の【対策その1~残業を業務命令にしましょう】
【対策その2~残業を届出・許可制しましょう】
【対策その3~労使双方確認制にしましょう】 をご確認ください
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次にサービス残業の問題として、割増賃金の考え方があります。
事例[2]
「うちは残業してもらうのは当たり前だから
給料は高く払っている。
よそと比べたら給料の水準は高いはずだ。
社員もそのことは分かっているし納得しているようだ」
この事例はどうでしょう?
非常によくある事例ですし問題ないように思われますが、
実はこれも大きな問題で今すぐ改善する必要があります。
後で詳しく説明しますが、労基法第37条第1項において
法定労働時間を越えて労働させた場合は割増賃金の支払いが義務づけられています。
割増賃金は他の給与や手当とは違う意味を持っていますので
事例[2]のように給料に含まれているではとおりません。
給料の中に残業代を含んでいるのであればそれなりの対策が必要です。
【対策その1~残業手当を固定給で支払う】
残業手当は、残業時間に応じて支払う必要はなく、固定給でもかまいません。
【対策その2~残業手当の区分表示をする】
残業手当部分が明確になるよう区分表示します。
※例えば
変更前… 基本給 30万円
変更後… 基本給 27万円・残業手当 3万円
【対策その3~割増賃金との差額を支払う】
固定給で支払う残業手当は法定の割増賃金を上回る必要があります。
もし下回る場合には、その差額を支払う旨の労働者の合意が必要です。
【対策その4~就業規則に記載する】
対策その1からその3を就業規則や給与規程に記載します。
以上の対策をすることによって残業手当を固定給で支払うことが可能になり、
結果的に事例[2]でいう残業手当が給与に含まれていることになります。
どうですか?対策をしてさえおけば、何も問題ありませんね。
ここで1つご注意いただきたい点があります。
今いらっしゃる労働者の方に対してこの対策を行う場合は、
給与規程当初から給与の中に残業手当が含まれていることを再確認して
制度の不備を理由に同意のもと行ってください。
なぜなら実質給与が下がるため、
労働者の不利益変更と認められてしまう可能性が高いためです。
ましてや労基署ら労働者からの指摘の後ではこの対策は使えません。
給与総額から計算される割増賃金の支払いを求められますので、
注意してください。
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(3)編集後記
徹底対策(第2回)いかがでしたか?
サービス残業の問題は
非常に多く多岐にわたっています。
次回は年俸制や管理監督者についての内容をお届けする予定です。
では次号をお楽しみに!
よいゴールデンウィークをお過ごしください。
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社会保険労務士 行政書士 関昇事務所
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社会保険労務士 関がお贈りする、なんとかしよう!シリーズ第1弾
「なんとかしよう!社会保険料の負担重すぎ~!!」もぜひご覧ください。
http://www.mag2.com/m/0000144877.htm
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