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タックスペイヤーの視点16、超入門・ビジネス会計(4) ほか

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■■■■ ■■■■ ■■■■ 中小企業経営塾 第52号 2002年10月16日
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■ ■ ■ ■ 発行:株式会社イーシーセンター
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原稿執筆の励みになりますので、
ご意見・ご感想を、是非お聞かせ下さい > > > info@ecg.co.jp
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■ 目次
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▼タックスペイヤーの視点16 税理士・FP 榎本 恵一

▼超入門・ビジネス会計(4) 中小企業診断士 駒井 伸俊

▼海外生産へのシフトの意味(1) MBA 長友 孝幸

雇用保険のメリット AFP 小林 義和

▼もっと人間を磨こう 落語家 三遊亭金時

▼編集後記 副編集長 小林 義和
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■ タックスペイヤーの視点16 税理士・FP 榎本 恵一
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昨日、日経新聞のコラム(一面)に「失われる20年の予感」という見出しが出
ていた。バブル崩壊から約13年、我々の未来は既に2010年を目指して進んでい
るような気がする。昨年の暮れに、わが社の社員に余り驚くなよと前置きをし
た所で、後8年経つと何歳かと訪ねたのである。確か40歳です、と答えは返っ
てきた。勝負は、40歳からだよと言った覚えがある。今年になり本当に目まぐ
るしく政治・経済が動いて来たが、誰しもが、当分明るい話題がなさそうであ
ると実感している動きである。

まだ、決定はされていないが、今年の税制改革の目玉は、65歳以上の方が子供
に対して1,000万円までの贈与税非課税を認めるなど、完全にタンス(金融機
関)にしまってある預金(約1,400兆円)を吐き出させる政策である。ペイオフ
完全解禁も2年先送りになり、私もFP(ファイナンシャル・プランナー)の端
くれとして、何でこんなに先が読めない時代なのかと嘆くばかりである。

賃金は右肩上がり、賞与は出て当たり前の時代から賃金は右肩下がり、賞与
業績不振から支給されず、逆に、来年4月からは、総報酬制の影響を受けて手
取りが相当減る時代である。先が読めない。それでも仕事である以上読まなく
てはならない。数年前に、住宅資金の贈与(非課税)が550万円になり、昨年、
贈与税基礎控除が、二十数年ぶりに110万円(以前は60万円)に一気に上がっ
た。証券税制が抜本的に変わる。多分、詳しく分かる人の方が少ない現状であ
る。

今、マンションが売れていると言う情報と2003年問題(六本木、汐留、品川、
新橋、東京などの大型新築テナントが完成し民族の大移動が起きる)と称した
テナント空室問題の深刻な時を迎えている。

税理士の立場から今の時代を考えると今後、税の優遇を受けられる人が多くな
るような気がする。古いシステムから新しいシステムに切り替える事の出来た
企業から少しずつであるが明るい兆しが見えてくる筈である。但し、毎日見出
しに出る記事は相当に刺激的である事は間違いない。弊所は新しい所内制度を
構築し、皆様の案件に応えられる準備を始めている。

先週、東京商工会議所墨田支部のセミナーで「ITの活用と効果」に関して講演
を行った。3年前は、ITに関する期待からIT産業が花形期を迎えていたわけで
あるが、今は、IT不況である。技術的な話をした後、コンピテンシーの話を添
えた。コンピテンシーとは一言で言えば出来る人の行動特性。今までの社会は、
出来る人は個人予算の達成さえすればよしという風潮があったのではないであ
ろうか。これからは、社員全員が出来る人に変貌していかなければならない時
代ではないであろうか。GEのジャック・ウェルチ元会長の「6人が同じ部屋に
いて同じ質問を出したならば同じ回答が返ってこよう。但し、ある人は知って
いてある人は知らないとという状況が企業にあるから仕事は旨くいかないので
ある」という言葉を引用したい。素晴らしいITの導入を果たしても、依然とし
て、旧来の方法で経営をしていたならば、コスト高だけに終わってしまう。IT
の導入と一緒に、会社の共通の行動基準を作る事が効果を高める近道と考えて
コンピテンシーの話をしたのである。

コンピテンシー導入の目的と効果
http://www.ecg.co.jp/ecgclub/competency.htm?mm=52

早川書房から出ている、「FISH」とう本がある。昨年話題になった本らしい。
ある人の薦めで私も手にしたが、その中に、過去・現在・未来について語って
あるページがある。

「過去」は歴史であり変わらぬものである。「未来」は不確実なものである。
これについては皆さん賛成するであろう。問題は、「現在」に関する定義であ
る。皆さんにとって現在は何であろうか。その本には『プレゼント』と書いて
ある。一瞬私も何かと思ったが、直ぐに成る程と感心したのである。「現在」
のおかれている状況が『プレゼント』なのであり、その贈り物をどう理解する
かで未来が変わるのではないであろうか。

最後に明るい話題を一つ。先日ノーベル賞の受賞に2人の日本人が決まった。
特に、43歳の若さで日本中をあっと言わせた田中さん。私が、一番心に残った
言葉は、大変失礼かも知れないが、ご本人ではなく、昨年ノーベル賞を頂いた
野依教授の言葉である。これで私の肩の荷もおりたであった。そうこの世代以
降が頑張らねば日本の復活はないのかも知れない。

榎本会計事務所
http://www.ecg.co.jp/firm/?mm=52



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■ 超入門・ビジネス会計(4) 中小企業診断士 駒井 伸俊
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決算書

前号ででてきた貸借対照表は、資産の部(表の左側)、負債の部+資本の部
(表の右側)の大きな3つのブロックで構成されていました。今号では、もう
少し詳しく3つの大きなブロックについて考えていきます。

貸借対照表の中身に入る前に、借方貸方という用語に関して説明しましょう。
これまで資産の部は表の左側、負債の部+資本の部は表の右側といっていまし
たが、会計の世界では、左側を借方、右側を貸方と呼んでいます。左右どちら
借方で、どちらが貸方かわからなくなりそうですが、覚え方があります。貸
方・借方それぞれを平仮名で書いてみましょう。「かりかた」・「かしかた」。
2番目の文字の「り」と「し」を書くときに最後にはねる側、つまり、「り」
なら左側、「し」なら右側に借方貸方がきます。

さて、少し話がずれてしまいましたが、ここから本題です。貸借対照表借方
資産の部は、流動資産の部、固定資産の部に分けることができます。さらに、
固定資産の部は、有形固定資産無形固定資産、投資等に分けることができま
す。

流動資産の部の中には、1年以内に現金化できるであろう「現金預金」、「受
取手形」、「売掛金」、「有価証券」、「棚卸資産」等の項目があります。一
方、現金化される期間が1年を超えるであろう固定資産のうち、目に見える資
産である有形固定資産には、「建物」、「機械」、「車両」、「土地」等の項
目があります。また、目に見えない資産である無形固定資産には、「営業権」、
「借地権」等があります。

同様に、貸借対照表貸方負債の部も、流動負債固定負債に分けることが
できます。流動負債の部の中には、1年以内に返済するであろう「支払手形」、
「買掛金」、「短期借入金」、「未払金」等の項目があります。一方、返済さ
れるのが1年を越えるであろう固定負債の部には、「社債」、「長期借入金」、
退職給付引当金」といった項目があります。

非常にごちゃごちゃしているようですが、大項目として「東京都」があって、
中項目として「渋谷区」があって、小項目として「広尾」があるといった感じ
です。さらにその先には、何丁目のだれだれさんの家があるといったのと同じ
ですので、あまり神経質にならなくても大丈夫です。

中小企業診断士 駒井伸俊プロフィール
http://www.ecg.co.jp/supporter/komai/index.htm?mm=52



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■ 海外生産へのシフトの意味(1) MBA 長友 孝幸
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対外直接投資と日本の輸入額の関係

日系企業のASEAN4地域や中国における生産拠点の強化によって、その地
域からの輸入額は年々増える傾向にあります。今回はその理由を対外直接投資
の動向から考えてみたいと思います。

1985年のプラザ合意(対米ドルレートの月平均上昇率4.37%)を契機とする円
高基調や貿易摩擦の影響を受けて、日系企業の海外生産の必要性が高まり、多
くの日系企業はその製造や販売拠点を欧米諸国に移転しました。89年にそのピー
クを迎えたものの、日本の対外直接投資に支えられた海外進出は、先進国から
発展途上国にシフトしながら、現在も高い水準を推移しています。

対外直接投資が盛んになったことによって、現在では大半の日系企業が海外に
販売あるいは生産拠点を保有しています。その結果、日系企業の海外生産比率
は対外直接投資の動向に比例して90年代から上昇傾向にあります。

過去の対外直接投資の動向で明らかのように日系企業の海外進出先は、プラザ
合意以降は北米地域、欧州地域を中心に進出、93年の急激な円高以降はアジア
地域を中心としたアジアNINS、近年ではASEAN4、中国に多く進出し
ています。

話題になっている近年の対中直接投資について見てみると、95年にピークを迎
えたものの、それ以降、撤退する日系企業が続き下落傾向にありましたが、中
国のWTOの加盟や中国政府の政策の変化を理由に2000年頃から再燃していま
す。ASEAN4についても、自由貿易協定の動きに連動しながら増加傾向に
あります。

そのような動向はASEAN4や中国地域からの輸入額からも理解できます。
日本の総輸入額との比率は、85年に28%であったものの、2001年には42%にそ
の比率を大きく増加させています。その額についても、90年に6兆5,538億円で
ありましたが、2001年には15兆1178億円と約2.3倍に増加しています。同時期の
中国からの輸入額についても、1兆2611億円から6兆2231億円と約5倍に増加し
ています。

急増した輸入額が示す意味は、当該地域の経済成長による生産能力の向上、日
系企業の対外直接投資をベースとしたASEAN4や中国への海外展開が順調
に行なわれていること、生産効率を加味した日系企業からの逆輸入品が増加し
ていると考えることができます。

このようなASEAN4や中国地域からの輸入額は、過去の対外直接投資ベー
スとした日系企業の進出動向に比例するように今後も増加する傾向があります。
日本の経済状況や企業環境などを考えてみると、生き残りをかけた各地域への
進出目的も理解できますが、国内製造基盤の空洞化をもたらすような日系企業
の行動は、停滞する日本経済の中では注意しなければならない要因の一つと考
えることができます。

MBA 長友 孝幸プロフィール
http://www.ecg.co.jp/supporter/nagatomo/index.htm?mm=52



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雇用保険のメリット AFP 小林 義和
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前回、雇用保険のメリットで「育児休業基本給付金」のお話をしました。これ
は、労働者側のメリットであり、今回は「育児・介護費用助成金(育児・介護
雇用安定助成金)」という、企業側のメリットを紹介します。

労働者が育児・介護サービスを利用する際に、それに要する費用の全部又は一
部を補助する措置に関する制度を設け、その制度に基づき費用補助した事業
主及び育児・介護サービスの提供を行うものと契約し、当該サービスを労働者
の利用に供する措置を実施する事業主に対して支給するもので、育児や家族の
介護を行う労働者雇用の継続を図ることを目的としています。

受給できる事業主は、次のいずれにも該当する事業主です。また、労働者が育
児または介護サービスを利用する際の費用負担の軽減措置を、新たに労働協約
または就業規則に整備した事業主に対し、最初の助成利用年度については、上
記の費用助成に加え、制度の整備への支援として一定額が支給されます。

1.雇用保険の適用事業所の事業主であること。

2.次の措置を、労働協約又は就業規則の定めるところにより実施している事
業主であること。
(1)雇用する労働者が育児・介護サービス(後掲のサービスを指す)を
利用する際、それに要する費用の全部又は一部を補助する措置。
(2)ベビーシッター会社、シルバーサービス会社等の育児・介護サービ
スの提供を行うものと事業主が契約し、当該サービスを労働者の利
用に供する措置。

3.2.の措置のうち育児サービスに係る措置を実施する場合は、小学校就学
の始期に達するまでの子を養育する労働者に対する措置であること。

4.2.に掲げる措置を小学校に入るまでの子の養育又は家族(配偶者(婚姻
の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以
下同じ)、父母、子、配偶者の父母その他同居の親族を指す)の介護に係
るサービスを利用する労働者(当該事業主に雇用保険被保険者として雇
用されている者に限る。)に対して講じた事業主であること。

受給できる額については、当該措置について事業主が負担した額についてとい
うものです。当該措置について事業主が負担した額について中小企業事業主に
ついては2/3に相当する額中小企業事業主以外の事業主については1/2に
相当する額です。なお、年間限度額は企業規模にかかわらず育児・介護サービ
ス利用者1人あたり30万円、1事業所あたり360万円です。また、制度整備への
支援として、最初の助成利用年度については、上記の費用助成に加え1事業所あ
たり中小企業主40万円中小企業主事業主以外の事業主30万円が支給されます。



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■ もっと人間を磨こう 落語家 三遊亭金時
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最近、パソコンにハマりつつある。2ちゃんねるを覗いたり、情報を仕入れた
り、この間は出会い系サイトを見ている処を危うく娘に見つかるところだった
(サイテー!)。

自分の名前で検索してみると、沢山出てきた。中で、「タコあし電源」なる劇
団を主宰する岡本貴也氏が私の落語を聞いての感想を書いてくれているのを見
つけた。くすぐったくなるほど褒めてくだすっていたが、その中で客席から観
ていて演者の<人>がある程度見えるという。その時出てくれた私の後輩につ
いて、自信過剰である、と。怖いなあ、と思う。

私も二つ目時分、なかなか評価されなくて、イライラしている時、寄席の席亭
に「俺はうまいんだぞ!」という臭いがしているからダメなんだよ。と言われ
た事がある。その時はそうは思わなかったけど、もしかしたら心の底で思って
いたことが滲み出していたのかもしれない。

確かにいくら顔ではニコニコしていても「あ、この人、俺のことよく思ってな
いな」とか、わかりますもんね。「いい人間しか落語はやっちゃいけねんだ。
ずるい奴が落語やると登場人物がみんなズルくなる」故柳家小さん師匠の名言。
もっと人間を磨こう。出会い系サイトなんか、もう見ないようにしよう、と心
に誓う今日この頃である(サイテー!)。



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■ 編集後記 副編集長 小林 義和
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小柴昌俊氏のノーベル物理学賞受賞に続き、田中耕一氏のノーベル化学賞受賞
が決定しました。これで日本は3年連続化学賞を受賞したことになるそうです。
また、同じ年に受賞者が2人出ること、民間企業の研究者の受賞も、日本では
初めてのことなんだそうです。

不況なかで、実に喜ばしいことであり、我々も勇気づけられる思いがします。
続いて頑張りましょう。

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