• HOME
  • コラムの泉

コラムの泉

このエントリーをはてなブックマークに追加

専門家が発信する最新トピックスをご紹介(投稿ガイドはこちら

社員がやる気になる賃金制度について

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
中小企業経営者・幹部向けメールマガジン

業績回復のきっかけは社内にあった
「社員がやる気を出す秘訣」 vol.51 2006/4/11(火)
  並木労務経営事務所 http://homepage2.nifty.com/803/
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


中小企業の場合、社長が会社の数字を公開していないことが多い
ものです。


ですから、

「100万円商品売って、仕入値が35万円で俺の給与が35万円だから
残りが30万円。全部社長一家がふところに入れているんだな」

「それ以外でも自分の家の買い物を会社の経費で落としているし、
やってられないよ」

なんて考えている社員は結構多いんではないでしょうか?

現代社員は、生活苦が原因で勤勉であった昔の社員とは違います。
会社数字の公開と教育をして、目標を共有化していきましょう。

著書「ここが違う!伸びる会社と伸びない会社」
      ↓
 http://tinyurl.com/lt3lq



-----------------
■ 今日の目次 ■
-----------------

・ 社員がやる気になる賃金制度について

・ 次回予告

・ 中小企業のお役立ち情報





----------------------------------------------------
■ 社員がやる気になる賃金制度について ■
----------------------------------------------------

「並木さん、うちの会社 まだバブルが来ないんだよね」某社長


新聞やニュースでは景気回復とさかんに叫んでいます。

しかし、中小零細の実態はあまり変わらないのが現状ではない
でしょうか?

一部の市場が新しい業界は別ですが、従来からある業界では商品単価が
下がってしまい、親会社の景気回復の関係で仕事量が増えたとしても、
安い単価の仕事を残業代で1.25倍の給与でこなしているから、あまり
儲かっていないのが現実ではないですか?


結局儲かっているのは、上場会社2000社のうち輸出好調の一部のところ
やそれに準ずる中堅会社1~2万社の一部だけのようです。

その他の300万社とも600万社とも言われる中小零細では、あんまり
変わっていないですよ。





実は賃金制度に関するコンサルティングも、上場会社2000社やそれに
準ずる中堅会社1~2万社にいた人が独立し、そのときに培ったノウハウを
提供している場合がほとんどです。

ですから、そのノウハウを中小零細に持ち込まれても使い切れません。


たとえば、賃金コンサルティングで必ず出てくる賃金表に関しても、
大企業の場合は定年退職者が毎年決まって出てくるから、その定年者の
高い賃金原資を、残った若い人に3等級A評価は6,000円、B評価は
3,000円などと振り分けているわけです。

中小零細の場合は定年者がいない年もあり、またひとりいたとしても
45万円の定年者を嘱託で給与20万円で継続雇用し、若い人をひとり
給与25万円で雇うと、もうそれでトントンになり他の人の昇給原資が
なくなってしまいます。

あまり景気の良くない中小零細では、毎月の固定費をできるだけ上げたく
ないから、賃金表を導入しても1~2年で社長が一方的にやめて
しまった会社をたくさん見てきました。


結局、会社のお金≒社長のお金である同族企業では、大企業と違い
賃金原資だけは社長決定にしないとうまくいかない事を学習して
きました。



でも、だからといって従来のように社長が鉛筆なめなめ賞与や昇給を
決めているのでは社員はとてもやる気になれません。

現代社員は、生活苦からくる勤勉さのあった昔とは違ってしまいました。


やってもやらなくても同じだったり、どう頑張ればより良く処遇される
のか わからなかったら、誰も頑張る人がいなくなってしまいます。

中小零細企業でも、社員がやる気になる賃金制度の導入は必要な時代に
なりました。




そして、社員がやる気になる賃金制度を導入するにあたり、まず最初に
やるのが、自社の賃金水準が同規模他社と比較して高いか低いかの検証
です。

昔と違い、単純なモノやサービスを大量に扱い、お客さんの方から買いに
来る時代ではありません。顧客の要求水準は非常に高くなってきました。

こんな時代で賃金の水準が低かったら、競争力のある生産性高い人が
こないから、会社の競争力も低くなってしまいます。

今すぐにとはいかないにしても、給与の高い会社を目指さないと
顧客から選別されて生き残れないのではないでしょうか?



それから、各人の賃金の分布図の傾向を確認します。
仕事レベルが低いのに勤続が長い人の賃金が相対的に高く、そのしわ寄せ
を食って、30歳代や40歳前半の人で仕事が結構できる人の給与が低すぎる
会社がよく見受けられます。

大変革期の今は、思考が柔軟なこの世代の活躍にかかっていますので、
低すぎる場合は是正が必要かもしれません。



次に手当ですが、仕事能力とはあまり関係ない手当はできるだけ廃止
しています。

家族手当住宅手当皆勤手当、意味がわからず基本給を上げたくない
ために適当に名前をつけただけの手当など。

(もちろん、手当を廃止する前に退職金賞与基本給と連動させない
ように改定するのが大前提です。)


家族手当は廃止してしまうと残業単価が上がってしまうので、残業の
多い会社ではなくせない場合もありますが、皆勤手当などは会社に来る
だけで手当が出るという次元で会社は大丈夫なのでしょうか?

皆勤いらないから、好き勝手に遅刻したり休んでもいいと解釈する人も
いるんじゃないですか? 今は。


ちゃんと来るのは社員なら当然で、来た上でどのような貢献があったか
という議論になるべきです。


「でも遅刻や急な欠勤は野放しでいいの ? 」と言う人もいますが、
そういったことは、きちんと社員評価で処理しボーナスで▲5万円くらい
になれば逆に欠勤等は減るのではないですか?




そして、廃止した手当分は基本給に組み込み、各人固定給は変わらない
ようにします。


その上で基本給は、技能レベルや責任レベルごとに上限を設けて、勤続が
長いだけで上昇志向のない人は昇給しないということを明確にしても
いいのではないでしょうか。もう右肩上がりはきませんから。


ただ、やる気になってくれて上の等級に上がれば、再度昇給のチャンスも
出ることを伝えることは忘れないようにしてください。



そして昇給は、自社で定めた技能レベルや責任レベルごとに、評価の
いい人だけ、取れる予算の範囲内でやっていけばいいことです。

例えば部課長クラスのA評価の人は5000円、リーダークラスのA評価者は
3000円などです。B以下の人は今期は昇給なしでも仕方ありません。

会社の業績しだいです。

ただ、新人や学卒の人はこれとは別に、B評価でも昇給させる必要がある
場合もあるかもしれません。このあたりは柔軟に対応すればいいことです。


きちんと技能や責任レベルと評価というマトリックスで金額を柔軟に
決定し、社員に説明すれば納得してもらえます。



(例)
「今期の昇給は以下のとおりです」社長

部課長レベル  S評価者8000円 A評価者5000円 B評価者以下今期昇給なし

リーダーレベル S評価者6000円 A評価者3000円 B評価者以下今期昇給なし

一般レベル   S評価者4000円 A評価者2000円 B評価者以下今期昇給なし

※学卒者、中途採用者は個別に対応します。


「今期の業績では、いい人しか上げられませんでした。来期は全員が昇給に
なるように頑張りましょう。そのためには・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・になることが必要です!

また、B評価以下の人は次のボーナスで頑張りましょう」社長




長くなりますので、社員がやる気になる賃金制度については次回また
お送りします。



賃金制度に関してはこちらにも紹介しております。

「ここが違う!伸びる会社と伸びない会社」
      ↓
 http://tinyurl.com/lt3lq





=============================================
   “メルマガと読書で戦略力アップ”
■中小企業のお役立ちメールマガジンや本の紹介
=============================================


★そろそろ息子に? とお考えの社長様へ

「あたりまえだけどわからない社長引退のルール」
詳細はこちら→ http://tinyurl.com/gnjnr


★ 関東地区中小企業役員様限定  無料小冊子
詳細はこちら→ http://homepage2.nifty.com/803/sasshi.htm





==================================================================
発行元 : 並木労務経営事務所 http://homepage2.nifty.com/803/
お問い合わせ : E-mail: fwpe2780@mb.infoweb.ne.jp
発行協力 : 「まぐまぐ」 http://www.mag2.com/
メルマガ登録と解除: http://www.mag2.com/m/0000137325.htm
発行者Webサイト: http://homepage2.nifty.com/803/merumaga.html

名無し

閲覧数(12,245)

絞り込み検索!

現在22,386コラム

カテゴリ

労務管理

税務経理

企業法務

その他

≪表示順≫

※ハイライトされているキーワードをクリックすると、絞込みが解除されます。
※リセットを押すと、すべての絞り込みが解除されます。

スポンサーリンク

経営ノウハウの泉より最新記事

スポンサーリンク

労働実務事例集

労働新聞社 監修提供

法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク

PAGE TOP