優秀さとお金のバランス2-2

優秀さとお金のバランス2-2

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2011-02-21

-------------------------------------------------------------------- 成長し続ける企業に！サービス業専門社労士日記（第618号） -------------------------------------------------------------------- おはようございます。 メルマガ発行者のこまつじゅんいちです。 このメルマガは サービス業特に飲食店経営者及び店長 売上が上がらないとお悩みの経営者 労務管理の難しさを感じている人事担当者 同業の社労士さん へ向けてこまつが自由に書きたいこと書いているメルマガです。 テーマは 「従業員のやる気と売上は本当に連動している」 です。 -------------------------------------------------------------------- ◎お客様の売上アップのため！サービス業専門社労士日記 のバックナンバー・配信停止はこちら ⇒ http://archive.mag2.com/0000250571/index.html 小松潤一社会保険労務士事務所 http://www.style-neo.jp　　http://www.style-neo.com -------------------------------------------------------------------- 目次 ■はじめに ■優秀さとお金のバランス2-2 ■最後に -------------------------------------------------------------------- ■はじめに とある経営者が仕組みを考えたとします。 ネットビジネスで誰がやっても結果が出ると言う仕組みです。 誰がやってもというと少し誤解を招くかもしれませんが 能力がないスタッフがやっても赤字になることがない 能力が高いスタッフがやると結構な黒字になるという ビジネスです。 この仕組みを経営者は10年かけて 失敗もしたり投資もたくさんしたりしてやっと完成させたのです。 経営者は今までの投資を回収すべくかなり高額な役員報酬を取ることを決めました。 その金額月額200万円 これでも当初の投資金額と比べたら少ない位です。 200万円役員報酬を取っても大丈夫な位儲けが出ています。 そんな状態で能力の高い結果を出してくれている従業員は 経営者の役員報酬を知ってしまってがっかり来ます。 「なんだよ。俺たちが頑張ってもあの社長がすべて良いところ持っていくのかよ・・・・・」 と もう経営者と従業員側では発想も感覚も違っています。 経営者は自分で考えた仕組みで結果が出てきたので 今まで投資した分を回収したいし 従業員はそんなことお構いなしに 結果が出ているのだから給与を上げてほしい うーーーん。バランスが必要ですね・・・・・・ 今日はそんな話 -------------------------------------------------------------------- ■優秀さとお金のバランス2-2 （今日も実話をもとにした作り話です） 今回は少し特殊な方法でのメルマガです。 昨日書いたメルマガの続きを書こうと思ったのですが 結論が違う2つのパターンの話を考えました。 どっちも書きたい内容だったので 昨日はその1つ目の話で今日ははもう一つ別の話です。 第2話目　パターン２ 大手総合商社で働いていた俺はついに独立することになったんだ。 今まで億のお金を動かしていたがそれは会社が大きくて信用があったからで 俺個人にそんな力はない。 でも不能な上司が俺よりも給与が高いことがなによりも納得できなかったんだ。 1000万円の資本金でネット関係の事業を興した。 すぐに事業は軌道に乗った。 やっぱり思った通りだ。俺の読みは正しかった。 従業員数が20名を超えたところで色々なことを勉強することになった。 雇い入れた人材が思ったほどの活躍をしなかったんだ。 前職の大手総合商社では振り返ってみるとみんな優秀だった。 でも今では 「え！社会人になっているのにそんなことも知らないの？？？」 とか 「え！この仕事はもう何度も教えてるじゃん！なんでミスるの？？？」 とか なんか低いレベルで従業員を注意しなければいけないことが多く イライラしていた。 でも俺が考えたこの仕組みでは特に優秀な人材でなくても 必ず利益が出るような仕組みになっているから 当たり前のことを当たり前にこなしてくれればいいだけなんだけど あまりにもレベルが低すぎる そんなことを経営者仲間に相談するとこう言われたんだ 「そりゃー当たり前だよ。だってお前が前にいた総合商社は 　エリート中のエリートが集まる会社だろ！ 　そんな会社で働いていた人材を中小企業が採用する人材と 　いっしょのレベルのわけないじゃん！！」 そりゃーそうだよな。優秀な人材は大手企業で華やかな仕事をする。 そういえば俺だって中小企業に就職しようとは思わなかったもんな・・・・・ よしこれを良い機会としてもう一度人材の教育に力を入れよう！！！ そう思ったんだよ。それからは退職率が一気に下がって行った そんな時 特に能力が高いわけではないが俺が考えた仕組みで利益を出してくれる 営業マンがぼそっと言ってきた。 「今期ぼくはかなりの結果を出しました。ぼくひとりだけで会社に3000万円位は 　利益を残したはずです。 　もっと給与を上げてもらってもいいんじゃないでしょうか？ 　もし給与が上がらなければもうこの会社を退職したいと思っています」 俺は思った。 このスタッフはまだ26歳で年収500万円の給与を出している。 それなのにもっと給与をくれってどういうことだよ。 何を言ってるんだ。 俺が考えた仕組みの中で動いた結果3000万円の利益を出せているんだろ！！ お前が一人で考えて投資して行動して生み出した3000万円でないだろ！！ なんでそんなんで給与を上げる必要があるんだよ。 なんでそんなこともわからないんだよ。 お前はあほか！！！ お前が本当に一人で稼いだお金じゃないだろ！ どっちかというとその仕組みを考えた俺がもっと取るべきだろ お前みたいな発想の人材はもう不要だよ。 辞めちまえーーー じゃー信じられないことにその人材は 「わかりました。では僕は会社を辞めて創業します」 え！！創業って 創業がどんなにしんどいか知っているの？ 何にどんなお金がかかるか知っているの？ なんでこんなに考えが甘いのだろう やれるもんならやってみろ！ （話は変り） 俺は26歳のサラリーマンだ。今の給与は年収で500万円程度だ 大学の友達とかと比べても結構な金額をもらっている。 それは俺が優秀だと会社が判断したから高い報酬をもらっている。 でも社長は頭がおかしいと思う。 俺一人で1億円位の売り上げを計上しさらに3000万円ほど利益を確保した。 それなのに俺の給与をこれ以上上げようとしないんだ。 俺は我慢できなかった。 社長に直談判だ。 「3000万円俺の力で利益を確保しました。もう少し俺の給与を 　上げてください」 でも社長の答えはノーだ！ 本当に信じられない。 だから言ってやったんだ。 「では同じ業種で創業して僕も経営者になります」 これで俺も経営者だ。 親に300万円ほど借りて会社を作った。 あれだけ簡単に1億円とかの売り上げが取れる。 しかも俺一人で 年収は3000万円になるはずだ。一気に6倍の給与が取れるはず。 だって前の同じ仕事で俺一人で1億円売り上げが取れるはずだし うっしっし(笑) いやー笑いが止まらない。 さっそく事務所を探し始めた。 出来れば南青山みたいなおしゃれな地域が良いな そうだ！内装もこだわってカッコ良く働こう そうだ！１どうせ儲かるし社員も雇い入れよう。 まあ300万円位で人材は雇えるはずだ まあ3000万円収入があるはずだからちょっと位減っても 大丈夫だ。 不動産やさんを回って事務所を借りた。 人材も2名採用した。 事務所って結構お金かかるんだな・・・・・ 保証金って結構すごい金額だな。 でもどうせ事業を始めれば結構簡単に儲かるから良いか！！！ え！法人を作るのに20万円とかかかるの？ え！電話ってそんなにお金がかかるの？ 今まで会社で使っていたビジネスフォンって導入だけで30万円とか かかるんだ。 え！ネットやメールってこんなにもお金がかかるんだ。 プリンターって1枚印刷するだけで10円かかってたんだ。 何社会保険料ってこんなにかかるの でも事業がすぐに軌道に乗るからまあこれ位は初期投資として 我慢するか！！！ ところがいつまでたっても事業は軌道に乗らなかった。 多少は売り上げが取れるんだが。 とても事務所や人件費などの経費をまかなえる位稼げなかった。 なんやかんやで1期目が終わった。 でも今まで経理の帳簿など全く付けていない。 知り合いの税理士さんを紹介してもらい 決算をお願いしようとしたところ 決算処理で税理士さんが20万円の見積もりを出してきやがった。 「バカにしているのか？20万円なんて出せるかよ」 ところが税理士さんも 「ではご自身で決算をやってみては如何でしょうか？」 と言いやがった。 このやろー やってやる すぐに本屋さんにいって決算関係の本を探しに行ったが 確定申告？ 決算？ 何がなんだかさっぱりわからない どの本を買えばいいのかすらわからない・・・・ そこで別の税理士さんを紹介してもらったがやっぱり 最低でも20万円は欲しいと見積もりが出てきた。 さらに赤字であるのに税金も払わないといけない・・・・・ なんで赤字なのに 俺なんて給与ほとんど取っていないのに なぜ税金を支払う必要がある・・・・ ついに貯金が底をついた。 従業員の給与も払えない状態だ。 どうして？ なぜ？ 同じ仕事を同じ手順で同じようにしているのに 前職の会社では俺一人で1億円売り上げたのに・・・・ どうして今では1000万円も売れないんだ？？？？？？ 俺は先輩に相談した。 先輩は会社を経営していてそこそこ成功している。 少しお金を融資してもらおうと思った。 先輩はこう言った 「お前3000万円の利益を出すためにどれ位の経費がかかっているか 　知っているか？ 　あと3000万円の利益に対して税金がいくらかかるか知っているか？ 　お前一人で1億円売り上げたと言ったがそれは誰かが作った仕組みの中で 　やった話だろ？ 　そりゃーそんな簡単に稼げたら誰でもやっているよ。会社経営なんて」 先輩はこうも言った。 「お前バカか。何も知らずに経営したらまずいだろ。 　3000万円利益を出したら税金は1000万円を超えてくるんだぞ。 　しかもお金がなくても利益が出たら税金はかかってくるし 　それ以前にどんな経費がかかってくるかお前は知らなさすぎる。 　もうお前は会社をたたんだ方が良い。 　残念だけどお前のような考えの甘いやつにお金を貸してくれるのは 　親族だけだぞ。 　仮に借りれたとしてもそのお金はすぐに底を突く。もう辞めておけ」 何がバカだよ。 やってやる！！！！ それから金融機関などを回ったけどすべて全滅 誰もお金を貸してくれなかった。 俺の父親が500万円を最終的に出してくれたからなんとかなったけど 最終的に 借りた500万円も一気に底をつき会社は倒産してしまった。 そして知らなかった。 倒産させるのにもまさかお金がかかるなんて・・・・・・・ やーめた！って言って会社って潰せると思っていた・・・・・ 会社経営はお金がかかるんだ。 それで前職の社長は俺の給与を上げてくれなかったんだ おしまい 再就職したら給与240万円だった・・・・・ 良かったら感想下さい info@style-neo.jp -------------------------------------------------------------------- ■最後に 会社経営をやったことがない人には実感がないのかもしれません。 何をするのにもお金がかかると言うことを 今から2年くらい前の話ですが当社は 「起業したい！会社を立ち上げたい！！」 と言う人のサポートをする業務をやっていました。 起業する前の資金の準備のお手伝いや 事業計画のお手伝いなど ホームページから問い合わせがあった方とお会いして話をします。 95％位の人が甘い考えを持っていました。 「携帯サイト運営会社を作りたいと思います。お金を借りたいです」 こまつは聞きます。 「いくら位のお金を借りたいですか？具体的な使い道は？」 「さー500万円位でしょうか？」 「500万円も何に具体的に使うのでしょうか」 「そうですね事務所や運転資金や自分の人件費やら・・・・・」 何にいくらお金を使うのか考えがないのです。 そんな状態でお金を貸してくれる人はどこにもいません。 さらに 「今いくら位自己資金を持っていますか？」 この質問の大半がこうでした。 「1円もありませんが事業を開始するのにお金を借りたいのです」 残念ですが計画性がなさすぎです。 今までお金の準備もせずに何にお金を使うのかも考えず そんなんで500万円も簡単にお金が借りれると思っているのです。 なんかこちらもこんな問い合わせばっかりなんで 疲れてしまいこの事業は廃止しました。 考えが甘い人がこの世の中にはほんとうに多いので びっくりしました。 すみません。そんなことを思い出しましたので 今日のメルマガにしてみました -------------------------------------------------------------------- 創造人材株式会社 小松潤一社会保険労務士事務所 小松潤一