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残業代不払いはこうやって起こる。Part 2





2014年2月6日号 (no. 780)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【残業代不払いはこうやって起こる。Part 2】
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■指静脈認証システムを使っても賃金不払い残業が発生する。



監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成24年度)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/chingin-c.html

「参考1)賃金不払残業(サービス残業)の解消のための取組事例集
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/dl/chingin-c_05.pdf

前回http://www.soumunomori.com/column/article/atc-168994)は、上記の事例1を題材にしましたが、今回は事例2を使います。


残業代が不払いになった状況)
会社は、労働者本人の自己申告および上司の現認に基づいて、就業時間管理表に始業・終業時刻を記載する手法により労働時間を管理するほか、指静脈認証システムにより建物への入出時間の把握を行っていたが、両者の間に大きな相違が認められた。会社は終業後に労働者が「自己研鑽」を行っているためと説明したが、その実態は把握していないとする一方、中には労働時間として扱うべき時間も含まれていることが認められた。

残業代不払いはこうやって起こる。Part 1」 の事例(http://www.soumunomori.com/column/article/atc-168994)と似ています。

自己申告で時間を管理する点は同じで、上司が現認してチェックする仕組みになっているようですが、これも正しくない時間が記録されやすい方法です。

本人が正しい時間を書こうとしても、上司が「おい、木島。19:57じゃあダメだ。18:57って書かないと」のように上司から時間を修正するように言われる場面が想像できます。

さらにこの会社では、指静脈認証システムを使って、建物への入出の時間を記録していたようです。


入出時間というのは、始業・終業の時間とは違うもので、職場への出入りをする際の時間が入出の時間、始業・終業は仕事の始まりと終わりの時間です。

つまり、会社へ入場した記録、始業記録、終業記録、会社から退場の記録、計4つの時刻を記録していたということです。

入出記録と始業終業の記録、この両者に相違があったということなので、おそらく、入場時間から始業時間まで間が開いていたとか、終業時間から退場時間までの時間が開いていたか。このどちらかだと思います。

例えば、入場時間が7:30で、始業時間が8:55だとすると、ずいぶんと両者の間には時間がありますから、この時間に仕事をしていたんじゃないか調べるはず。

また、終業時間が17:52だとして、退場時間が19:27だとすれば、この場合も両者の間に時間がありますから、この時間に仕事をしていたんじゃないかと想像できるわけです。


入出時間は指静脈認証システムを使って記録されていたようなので、この時間はおそらく正しい時間なのかもしれませんね。

ただ、自己申告と上司の現認で記録されていた時間と合わせると、気になる部分があったのかもしれません。





■道具が時間の正しさを保証するわけではない。


Part 1でも同じことを書いたのですが、指静脈認証システムのようなシッカリした道具を使っていても、賃金不払いの残業は発生します。

指静脈認証システムを使っている、始業と終業の時間は上司がチェックしている、だから正確に時間は記録されている。そう思うところですが、人が作った仕組みには往々にして穴があり、労働時間の管理はどうしても人為的な操作が入りやすい部分です。

何らかのシステムを使っていても、始業前に始業時間を記録したり、終業後に終業時間を記録したりできるとなると、せっかくのシステムも本来の効果を発揮しないでしょう。


この会社の場合は、指静脈認証システムからの情報があったため、記録された始業終業時間とシステムによる入出時間を突合して不備を発見できています。

もし、自己申告と上司の現認による記録だけだったら、問題を発見できたかどうか。社員からヒアリングして正しい記録を出すこともできるでしょうが、作業は難しくなるでしょうね。

始業と終業の時間は記録しているけれども、入出時間までは記録していない会社もありますから、上記のような困難に遭遇する会社もあるのではないかと思います。


この会社では、パソコンの使用記録も確認できるようにして、指静脈認証システムによる記録と合わせて時間を把握するように変更したようです。

法律では、労働時間と仕事の成果を結びつけているため、時間と仕事の成果が連動しない仕事をしている人には不満を感じるところですが、現状では仕事には時間の管理が必要です。









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