2016年12月30日号 (no. 957)
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本日のテーマ【使いたくても使いにくい生理休暇。】
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女性特有の事情で、生理日に就業するのが難しい場合、就業させてはいけないというルールが労働基準法68条にあります。
68条
使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。
会社では、生理休暇という名称で就業規則に記載があるのですが、この休暇は他の休暇と違って、ちょっと使いにくい事情があります。
「休暇なんだから遠慮なく使えば?」と男性の立場では思ってしまうところですが、名称がいかにもな感じで、休暇を申請するのがためらわれます。
申請すれば、それだと相手に分かってしまうし、風邪などと別の理由を挙げて休むのが実際のところ。
68条では生理日への対応について書かれているものの、女性の心理的な抵抗感については配慮がありませんので、この部分で何らかの処置が必要です。
女性しかいない職場ならばあまり気を使わないところですが、男性の上司に生理休暇を申請するなんて、「何だかちょっと」と感じてしまいます。
さらに、68条を根拠に休暇を取得した場合は、無給になる場合が多いでしょうから、この点でも使いにくいところです。
女性ごとの個人差も問題ですよね。一口に生理と言っても、体への負担が人によって違います。動くのもツライほど症状が体に影響する人もいれば、特に支障なく動ける人もいます。そのため、同じ女性でも、生理休暇を利用する人と利用しない人で違いが出てきます。
過去には、生理という名称を使わず、「女性休暇」というように名称を変えて、68条に対応する方法も考えましたが、名称を変えても実質は同じですから、間接的に生理日を連想させてしまいます。
http://www.growthwk.com/entry/2014/02/17/165815
book677(「生理休暇」という名称。コレなんとかなんない?)
では、どうするか。
ここで使うのが、有給休暇です。
とはいえ、68条に関する休暇を廃止するわけにはいきませんから、形式的には存続させます。一方、実務では有給休暇で対応していきます。
ただ、法律(労働基準法39条)で決まった日数の有給休暇を使わせるとなると、68条の対応をせず、有給休暇を強引に消化させていることになりますから、法定分の有給休暇は使いません。
入社から半年経過すれば、10日分の有給休暇が使えるようになりますが、ここに上乗せして例えば3日分とか4日分、日数を増やす仕掛けを作ります。
この上乗せ分は男女を問わず適用し、生理日だけでなく、誕生日や結婚、葬式などの慶弔時にもこの上乗せ分を使っていくようにします。
つまり、目的や対象者を分けて個別に休暇を作らずに、有給休暇に一本化し、休暇に関する労務管理をシンプルにするわけです。
有給休暇の利点は、
1.利用目的を限定しないので、理由を伝えなくてもいい。
2.有給。
3.対象者を限定しない。男女間で差が無い。
この3点です。
有給休暇ならば、生理の有無による男女間で差はありませんし、女性間に差があっても不満はありません(生理が軽い人は有給休暇が増えるから)。
さらに、普段から有給休暇を使える環境を作れるため、法定分の有給休暇も利用が促進され、休暇の消化率が上昇します。また、休暇メニューが有給休暇に集約され、休暇ごとに書類や申請方法を分けず、申請フローを一本化できるのも利点です。
有給休暇の汎用性の高さをもっと積極的に利用したいですね。
http://www.growthwk.com/entry/2014/03/27/142942
book697(休暇を濫造しない。)
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メールマガジン【本では読めない労務管理の"ミソ"】のご紹介
内容の一例・・・
『定額残業代で残業代は減らせるのか』
『15分未満の勤務時間は切り捨て?』
『4週4日以外の変形休日制度もある』
『長時間残業を減らす方法は2つある』
『管理職は週休3日が理想』
『日曜日=法定休日と思い込んではいけない』
『半日有給休暇と半日欠勤の組み合わせはダメ?』
『寸志は賃金or贈り物?』
『ケータイは仕事道具か遊び道具か』
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本に書いていそうなんだけど、書いていない。
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http://www.growthwk.com/entry/2008/05/26/125405?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20161230_6
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カードを使わないタイムカード Clockperiod のご紹介です。
タイムカードを使うときに負担なのは、専用の打刻機を用意しなければいけないし、
新しい紙のカードを毎月作らないといけない。さらに、カードを見ながら、電卓や
表計算ソフトで勤務時間を集計しないといけない。
しかも、給与の締め日から支給日までの短期間で集計作業をしないといけないので、
作業する人にとっては勤務時間の集計は悩みのタネですよね。
そんな悩みをどうやって解決するか。
そこで、電子タイムカードの Clockperiod が登場です。
Clockperiod は、紙のカードと打刻機を使わない電子タイムカードですから、
打刻機を用意しなくても勤務時間を記録できますし、給与計算のためにカードを
集める必要はありません。さらに、毎月、新しい紙のカードに社員全員の名前を
書いてカードストッカーに入れることもなくなります。
始業や終業、時間外勤務や休日勤務の出勤時間を自動的に集計できれば勤怠集計
の作業は随分とラクになるはず。
Clockperiodは、出退勤の時刻をタイムカード無しで記録できます。タイムカード
や出勤簿で勤務時間を管理している企業にオススメです。
さらに、タイムカードのコピーをメールで送信して社員ごとに保存することができ
ますので、個人別に毎月の勤務記録を取り置くことができます。
また、勤務記録の改ざんや不正な打刻を把握できるログ機能もあります。
▽ ▽ < Clockperiodの利用はこちら > ▽ ▽
https://www.clockperiod.com/Features?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_clockperiod_common_20161230_6
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残業で悩んでいませんか?
「長時間の残業が続いている」
「残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」
こういう悩み、よくありますよね。
ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。
法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。
とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?
毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。
例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。
仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。
でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。
「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。
『残業管理のアメと罠』
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20161230_6
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