2010年1月29日号 (no. 482)
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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【何でも雇い止めになるのはヘンだ】
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■何度も雇用契約を更新しているから「期間の定めの無い雇用契約」に変わる?
労務トラブルの1つとして、今まで何度も雇用契約を更新していたにもかかわらず、あるとき「次の雇用契約は更新しない」と会社から言われる場面がありますよね。いわゆる「雇い止め」です。
3ヶ月や6ヶ月、1年といった期間を設定して雇用契約を締結し、その後、期限が到来するごとに新たな雇用契約を締結する、というサイクルを繰り返している会社で雇い止めのトラブルが起こります。
もちろん、雇用契約に期限を設けることは可能ですし、期間の定めのある雇用契約(有期雇用契約)を、いくつも数珠繋ぎのように締結し、"実質的に期間の定めの無い雇用契約"のように効果を発揮させることもできます。
ただ、「契約上は」有期雇用契約であるものの、「実態では」期間を設定しない雇用契約になっていると、企業の意図と社員の意図にズレが生まれることがあるのですね。
会社としては、「雇用契約には期間が設定されているのだから、期限が到来すれば雇用契約が終了することもある」と考えるでしょうし、
一方、
社員さんとしては、「確かに雇用契約には期間が設定されているけれども、今まで何度も雇用契約を更新してきているし、特に審査などは無いまま更新できていたにもかかわらず、次から雇用契約を更新しないと言われるのは困る」と考えるでしょう。
そこで、この両者の調整が問題となります。
■雇用契約が更新されない場合も想定しているべき。
まず言うべきことは、「雇用契約が何度も更新されているからといって、その理由でもって、単純に"期間の定めの無い雇用契約に転換した"と考えるのは正しくない」という点です。
つまり、有期の雇用契約を間断なく締結・更新していても、ある時点で、その有期の雇用契約が期間の定めの無い雇用契約に変わると考える立場は必ずしも通らないのですね。
ただ、「そうは言っても、何度も雇用契約を更新していれば"実質的には期間の定めの無い雇用契約と一緒"ではないの?」と考える人もいるでしょうね。
確かに、「実質的に期間の定めの無い雇用契約になっている」と考えるのは無理の無いことです。
また、企業側も、「実質的には期間の定めの無い雇用契約になっているが、契約上は雇用期間が設定されているので、雇用量を調整しやすい」と考えているかもしれません。都合良く、「有期の雇用契約」と「期間の定めの無い雇用契約」のイイトコ取りをしているのかもしれません。
これが「"企業の意図"と"社員の意図"との間のズレ」なのですね。
ただ、期間を設定して雇用契約を締結している以上、期間満了で雇用契約が終わる可能性があると思って雇用契約を締結しないといけません。
契約更新があるということは入社時に知らされるはずですし、業務成績や業務態度によっては契約を更新しない場合もあると言われるでしょう。
それゆえ、有期雇用契約は更新されない可能性があることを知った上で締結するべきです。
もし雇い止めが困るのなら、雇用期間を記入しないようにしてもらうのはどうでしょう。
雇用期間の欄を無記入にするとか、「契約期間:定めない」というように記入するという方法があります。つまり、雇用契約書に雇用期間を書かせないようにすればよいわけです。雇用期間について何も書かなければ、期間の定めの無い雇用契約になるのですからね。
期間を定めるのか定めないのかという点を最初の雇用契約でキチンと決めるのがポイントです。何度も更新したからといって契約内容が変わるのはヘンですし、有期雇用契約と期間の定めの無い雇用契約のイイトコ取りをさせるのも困りますからね。
ゆえに、何度も雇用契約を更新していることでもって、期間の定めの無い雇用契約に転換したという流れは、必ずしも支持されるわけではありません。
判例でも、有期雇用契約が期間の定めの無い雇用契約に変わることには消極的です(一部で、契約転換を認めた判例もありますが、少ないです)。
また、何でも雇い止めにしてしまうと、雇用契約に期間を定める意味がなくなってしまうので、やはり「有期の雇用契約」と「期間の定めの無い雇用契約」は別のものと考えるのが妥当です。
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『残業管理のアメと罠』
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