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平成17年9月1日
知った日から利益を生み出す
社会保険・
労務管理
第32号
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みなさん、こんにちは。
『利益を生み出す
社労士』のコエヅカです(^o^)丿
利益を生み出すための非正規社員の
労務管理の11回目です。今回も派遣社員
の
労務管理を考えてみます。
派遣先が行う必要がある
労務管理に関し説明します。
(9)適正な就業の確保
1.
派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣
労働者から当該派遣就業に
関し、苦情の申出を受けたときは、当該苦情の内容を当該
派遣元事業主に通知
するとともに、当該
派遣元事業主との密接な連携の下に、誠意をもつて、遅滞
なく、当該苦情の適切かつ迅速な処理を図らなければなりません。
2.
派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣
労働者について、当該派遣
就業が適正かつ円滑に行われるようにするため、適切な就業環境の維持、診療
所、給食施設等の施設であつて現に当該
派遣先に
雇用される
労働者が通常利用
しているものの利用に関する便宜の供与等必要な措置を講ずるように努めなけ
ればなりません。
(10)
雇用契約申込み義務・雇入れ努力義務が生じる場合
1.専門26業務の派遣
労働者の場合は、派遣期間の制限がないので、3年を
超えて
労働者派遣を受け入れることが可能ですが、次のイ~ニの要件を満たす
場合は、
派遣先に派遣
労働者への
雇用契約の申込み義務が発生します。
イ
派遣先が同一の業務について派遣を受けること。
ロ その派遣を受けた期間が3年を超えること。
ハ その派遣
労働者が同一であること。
ニ 3年が経過した日以後
労働者を雇入れようとすること。
2、専門26業務以外の派遣
労働者で、派遣可能期間が1年超3年以内の場合、
次の要件を満たせば、派遣
労働者に
雇用契約の申込み義務が発生します。
イ
派遣先が派遣可能期間につき派遣の
役務の提供を受け、
派遣元事業主から、
以後派遣を行わない旨の通知を受けたこと。
ロ
派遣先があくまで派遣
労働者を使用しようとすること。
ハ 派遣
労働者が
派遣先に
雇用されることを希望していること。
3.専門26業務以外の派遣
労働者に関しては、次の要件を満たす場合、雇入
れ努力義務が発生します。
イ 1年以上派遣可能期間以内の期間、派遣の
役務の提供を受けた場合。
ロ その同一の業務について
労働者を雇入れようとする場合。
ハ その派遣
労働者がその期間ずっと派遣業務に従事していたこと。
ニ その派遣
労働者が同一の業務に従事するため
派遣先に
雇用されることを希
望することを申し出たこと。
ホ 派遣実施期間が経過した日から起算して7日以内に
派遣元事業主との
雇用
関係が終了したこと。
(11)
従業員の意見徴収が必要となる場合
専門26業務以外の業務で1年超3年以内の派遣可能期間を設定する場合、派
遣先事業所の過半数
労働組合、それがなければ過半数代表者に対して、その派
遣可能期間を通知して、
労働者側の意見を聴く必要があります。
派遣先は、この意見に拘束されるわけではなく、自ら判断することは可能です。
この意見書は、施行規則では3年間の保存義務が定められています。
派遣先は派遣可能期間を設定したとき、又は、これを変更したときは、速やか
に
派遣元事業主に対して、その派遣期間の制限に抵触することとなる最初の日
を通知しなければなりません。
(12)
派遣契約が終了した場合、次の
派遣契約はいつから可能か
専門26業務以外の
派遣契約は、
派遣元事業主から派遣可能期間を超える期間
継続して
労働者派遣の
役務の提供を受けてはならないことになっていますが、
派遣契約が終了し、3ヶ月の期間をおけば、再度
派遣契約を
契約することは可
能です。
(13)
紹介予定派遣
1.
紹介予定派遣とは
紹介予定派遣とは、本来、当初は
労働者派遣を行い、その終了後に職業紹介を
行うという形態のことです。現実には、
労働者本人、
派遣先企業双方が労働契
約の締結を目指し、とりあえず派遣
労働者として就労し、
労働者はその間に企
業が自己に合っているかどうか、
派遣先は本人がその企業に適しているかを観
察する
試用期間として意義があります。
2.平成16年3月以降緩和された点
イ 派遣期間途中の
紹介予定派遣への切替が可能となりました。
ロ 派遣期間途中での職業紹介が認められるようになりました。
ハ
履歴書の事前送付、事前面接等の特定行為が認められるようになりました。
3.
紹介予定派遣の明文化
紹介予定派遣自体は、平成12年12月1日から解禁になりましたが、平成
16年3月の改正で明文化され、規制が緩やかになりました。
4.
紹介予定派遣の期間
紹介予定派遣は、企業の
試用期間に近いものですので、その期間は6ヶ月と
されています。
5
紹介予定派遣と一般の派遣との違い
イ
紹介予定派遣の派遣期間は6ヶ月を超えてはなりません。
ロ
紹介予定派遣の場合、
派遣先の特定行為が禁止されていません。
ハ
派遣元事業主は、派遣
労働者を雇入れるに際して
紹介予定派遣であることを
明示しなければなりません。派遣
労働者に
紹介予定派遣である旨明示し同意を
とることが必要です。
ニ
労働者派遣契約を締結する際、
紹介予定派遣であること及びそれに関する
事項を定めることが必要です。
ホ
派遣先管理台帳、
派遣元管理台帳に
紹介予定派遣に関する事項について記
載しなければなりません。
次回は外国人社員の
労務管理の話に移ります。
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【編集後記】
今日から9月です。暑さも少しはましになってきたようです。
8月28日(日)は第37回の
社会保険労務士試験が行われ、私は試験監督者
として試験に携わりました。
私の担当教室は空調の利きが悪く、受験生の方々は、暑さの中大変苦労された
ようです。全館一体空調で、他の階の部屋はそれほど暑くなかったため、空調
を強くすることが出来ませんでした。
私が受験した頃には、受験教室には空調がなかったことを考えればまだましな
のですが、受験に運・不運はつきものとしかいいようがないと思いました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。コエヅカでした。
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平成17年9月1日
知った日から利益を生み出す社会保険・労務管理
第32号
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みなさん、こんにちは。
『利益を生み出す社労士』のコエヅカです(^o^)丿
利益を生み出すための非正規社員の労務管理の11回目です。今回も派遣社員
の労務管理を考えてみます。
派遣先が行う必要がある労務管理に関し説明します。
(9)適正な就業の確保
1.派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者から当該派遣就業に
関し、苦情の申出を受けたときは、当該苦情の内容を当該派遣元事業主に通知
するとともに、当該派遣元事業主との密接な連携の下に、誠意をもつて、遅滞
なく、当該苦情の適切かつ迅速な処理を図らなければなりません。
2.派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者について、当該派遣
就業が適正かつ円滑に行われるようにするため、適切な就業環境の維持、診療
所、給食施設等の施設であつて現に当該派遣先に雇用される労働者が通常利用
しているものの利用に関する便宜の供与等必要な措置を講ずるように努めなけ
ればなりません。
(10)雇用契約申込み義務・雇入れ努力義務が生じる場合
1.専門26業務の派遣労働者の場合は、派遣期間の制限がないので、3年を
超えて労働者派遣を受け入れることが可能ですが、次のイ~ニの要件を満たす
場合は、派遣先に派遣労働者への雇用契約の申込み義務が発生します。
イ 派遣先が同一の業務について派遣を受けること。
ロ その派遣を受けた期間が3年を超えること。
ハ その派遣労働者が同一であること。
ニ 3年が経過した日以後労働者を雇入れようとすること。
2、専門26業務以外の派遣労働者で、派遣可能期間が1年超3年以内の場合、
次の要件を満たせば、派遣労働者に雇用契約の申込み義務が発生します。
イ 派遣先が派遣可能期間につき派遣の役務の提供を受け、派遣元事業主から、
以後派遣を行わない旨の通知を受けたこと。
ロ 派遣先があくまで派遣労働者を使用しようとすること。
ハ 派遣労働者が派遣先に雇用されることを希望していること。
3.専門26業務以外の派遣労働者に関しては、次の要件を満たす場合、雇入
れ努力義務が発生します。
イ 1年以上派遣可能期間以内の期間、派遣の役務の提供を受けた場合。
ロ その同一の業務について労働者を雇入れようとする場合。
ハ その派遣労働者がその期間ずっと派遣業務に従事していたこと。
ニ その派遣労働者が同一の業務に従事するため派遣先に雇用されることを希
望することを申し出たこと。
ホ 派遣実施期間が経過した日から起算して7日以内に派遣元事業主との雇用
関係が終了したこと。
(11)従業員の意見徴収が必要となる場合
専門26業務以外の業務で1年超3年以内の派遣可能期間を設定する場合、派
遣先事業所の過半数労働組合、それがなければ過半数代表者に対して、その派
遣可能期間を通知して、労働者側の意見を聴く必要があります。
派遣先は、この意見に拘束されるわけではなく、自ら判断することは可能です。
この意見書は、施行規則では3年間の保存義務が定められています。
派遣先は派遣可能期間を設定したとき、又は、これを変更したときは、速やか
に派遣元事業主に対して、その派遣期間の制限に抵触することとなる最初の日
を通知しなければなりません。
(12)派遣契約が終了した場合、次の派遣契約はいつから可能か
専門26業務以外の派遣契約は、派遣元事業主から派遣可能期間を超える期間
継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならないことになっていますが、
派遣契約が終了し、3ヶ月の期間をおけば、再度派遣契約を契約することは可
能です。
(13)紹介予定派遣
1.紹介予定派遣とは
紹介予定派遣とは、本来、当初は労働者派遣を行い、その終了後に職業紹介を
行うという形態のことです。現実には、労働者本人、派遣先企業双方が労働契
約の締結を目指し、とりあえず派遣労働者として就労し、労働者はその間に企
業が自己に合っているかどうか、派遣先は本人がその企業に適しているかを観
察する試用期間として意義があります。
2.平成16年3月以降緩和された点
イ 派遣期間途中の紹介予定派遣への切替が可能となりました。
ロ 派遣期間途中での職業紹介が認められるようになりました。
ハ 履歴書の事前送付、事前面接等の特定行為が認められるようになりました。
3.紹介予定派遣の明文化
紹介予定派遣自体は、平成12年12月1日から解禁になりましたが、平成
16年3月の改正で明文化され、規制が緩やかになりました。
4.紹介予定派遣の期間
紹介予定派遣は、企業の試用期間に近いものですので、その期間は6ヶ月と
されています。
5 紹介予定派遣と一般の派遣との違い
イ 紹介予定派遣の派遣期間は6ヶ月を超えてはなりません。
ロ 紹介予定派遣の場合、派遣先の特定行為が禁止されていません。
ハ派遣元事業主は、派遣労働者を雇入れるに際して紹介予定派遣であることを
明示しなければなりません。派遣労働者に紹介予定派遣である旨明示し同意を
とることが必要です。
ニ 労働者派遣契約を締結する際、紹介予定派遣であること及びそれに関する
事項を定めることが必要です。
ホ 派遣先管理台帳、派遣元管理台帳に紹介予定派遣に関する事項について記
載しなければなりません。
次回は外国人社員の労務管理の話に移ります。
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【編集後記】
今日から9月です。暑さも少しはましになってきたようです。
8月28日(日)は第37回の社会保険労務士試験が行われ、私は試験監督者
として試験に携わりました。
私の担当教室は空調の利きが悪く、受験生の方々は、暑さの中大変苦労された
ようです。全館一体空調で、他の階の部屋はそれほど暑くなかったため、空調
を強くすることが出来ませんでした。
私が受験した頃には、受験教室には空調がなかったことを考えればまだましな
のですが、受験に運・不運はつきものとしかいいようがないと思いました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。コエヅカでした。
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