┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏Contents┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏
┏┏┏
┏┏
固定残業代の特徴は
┏┏
固定残業代の算出方法
┏┏ 運用の注意点
┏┏ 「
固定残業給」は「違法」の判決も(
三晃印刷事件・東京高裁10.9.16)
┏┏┏
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
固定残業代の特徴は
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
例えば10時間の
残業代として30,000円を固定支給するとしても、実態が10時間を超えてしま
った場合は、その超過時間分の
残業代を別途支払う必要があります。
そして10時間を超えなかった場合であっても、30,000円を固定支給しなければなりません。
何の工夫もなく
固定残業代制度を導入した場合は、かえって
残業代は増えることになるわけ
です。そして
標準報酬月額が上がり、
社会保険料の負担も多くなります。
では
基本給の一部を
固定残業代にしてしまうことはどうでしょう。一見、
残業代が大幅に削
減されるように見えますが…。ただし、この方法は支払の内訳を変更しただけであり、
基本給
の減額につながるので、
労働条件の不利益変更に該当します。
したがって
従業員の個別同意を得ておかなければならず、また次の要件を満たす必要があり
ます。
①
就業規則において、
賃金(
基本給や手当)に、
時間外労働、
深夜労働、
休日労働の割り増
し
賃金を含むことを明記すること
②
労働契約書、
労働条件通知書、
辞令などで、
従業員に
賃金に含まれる
残業代部分が明確に
区分して示されていること
③
賃金を含めたことにした時間数を超えた分については、別途差額を支払うこと
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
固定残業代の算出方法
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
(総支給額-
固定残業代)÷
月平均所定労働時間×1.25×
固定残業時間=
固定残業代
で計算します。
たとえば、
月平均所定労働時間170時間、
固定残業時間10時間、総支給額30万円の場合、
(30万円-
固定残業代)÷170時間×1.25×10時間=
固定残業代
∴
固定残業代≠20,548円
総支給額30万円のうち、20,548円を
固定残業代として組み込むことができます。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
運用の注意点
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
①この定額支給額が実際の
残業代より多い場合は問題ありませんが、少ない場合はサービス
残業になり、会社の違法行為です。その差額は請求できます。
営業職には、何時間残業しても営業手当として定額しか支給されない場合も同じです。
②
基本給が
最低賃金を下回らないこと。
③
退職金の計算が
基本給を基礎にしている場合(
基本給×勤続年数など)は、
退職金が減るこ
とになる為、例えば(
基本給+
固定残業手当)×勤続年数にする、などの対応が必要です。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
「
固定残業給」は「違法」の判決も
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
時間外労働の
割増賃金を、一定の手当てで代替する「
固定残業給」は「違法」の判決が出て
います(
三晃印刷事件・東京高裁10.9.16)。この事件では、
労働時間数の認定にタイ
ムカードが証拠として提出され、それが実
労働時間数を反映したものであるという判断がなさ
れたものです。その上で、実
労働時間と
固定残業代の差額について
労働者に
過払い分の返還を
命じたものです。
,-┘ └-,
\ /
\/
■焦点は、「指示した業務を完了させる所までが命令」であるなら、 能力不足による時間外
労働であっても支給しなければいけませんし、基準時間が終了した時点で、たとえ指示業務が
残っていても、業務終了の指示をし、それでも本人が自主的に残ってする分には支給しなくて
もよい、ことになります。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
┏━━━━━┓CH
ECK >>> ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┛┃┏━┳━┛ ̄ ̄ ̄ ┃ 社労・暁(あかつき) ┃
┃┣━┫ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗┣━┫
┓ ┗┳┛
http://www18.ocn.ne.jp/~akatukip/
┗━━┛
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏Contents┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏
┏┏┏
┏┏ 固定残業代の特徴は
┏┏ 固定残業代の算出方法
┏┏ 運用の注意点
┏┏ 「固定残業給」は「違法」の判決も(三晃印刷事件・東京高裁10.9.16)
┏┏┏
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
固定残業代の特徴は
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
例えば10時間の残業代として30,000円を固定支給するとしても、実態が10時間を超えてしま
った場合は、その超過時間分の残業代を別途支払う必要があります。
そして10時間を超えなかった場合であっても、30,000円を固定支給しなければなりません。
何の工夫もなく固定残業代制度を導入した場合は、かえって残業代は増えることになるわけ
です。そして標準報酬月額が上がり、社会保険料の負担も多くなります。
では基本給の一部を固定残業代にしてしまうことはどうでしょう。一見、残業代が大幅に削
減されるように見えますが…。ただし、この方法は支払の内訳を変更しただけであり、基本給
の減額につながるので、労働条件の不利益変更に該当します。
したがって従業員の個別同意を得ておかなければならず、また次の要件を満たす必要があり
ます。
①就業規則において、賃金(基本給や手当)に、時間外労働、深夜労働、休日労働の割り増
し賃金を含むことを明記すること
②労働契約書、労働条件通知書、辞令などで、従業員に賃金に含まれる残業代部分が明確に
区分して示されていること
③賃金を含めたことにした時間数を超えた分については、別途差額を支払うこと
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
固定残業代の算出方法
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
(総支給額-固定残業代)÷月平均所定労働時間×1.25×固定残業時間=固定残業代
で計算します。
たとえば、月平均所定労働時間170時間、固定残業時間10時間、総支給額30万円の場合、
(30万円-固定残業代)÷170時間×1.25×10時間=固定残業代
∴固定残業代≠20,548円
総支給額30万円のうち、20,548円を固定残業代として組み込むことができます。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
運用の注意点
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
①この定額支給額が実際の残業代より多い場合は問題ありませんが、少ない場合はサービス
残業になり、会社の違法行為です。その差額は請求できます。
営業職には、何時間残業しても営業手当として定額しか支給されない場合も同じです。
②基本給が最低賃金を下回らないこと。
③退職金の計算が基本給を基礎にしている場合(基本給×勤続年数など)は、退職金が減るこ
とになる為、例えば(基本給+固定残業手当)×勤続年数にする、などの対応が必要です。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
「固定残業給」は「違法」の判決も
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
時間外労働の割増賃金を、一定の手当てで代替する「固定残業給」は「違法」の判決が出て
います(三晃印刷事件・東京高裁10.9.16)。この事件では、労働時間数の認定にタイ
ムカードが証拠として提出され、それが実労働時間数を反映したものであるという判断がなさ
れたものです。その上で、実労働時間と固定残業代の差額について労働者に過払い分の返還を
命じたものです。
,-┘ └-,
\ /
\/
■焦点は、「指示した業務を完了させる所までが命令」であるなら、 能力不足による時間外
労働であっても支給しなければいけませんし、基準時間が終了した時点で、たとえ指示業務が
残っていても、業務終了の指示をし、それでも本人が自主的に残ってする分には支給しなくて
もよい、ことになります。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
┏━━━━━┓CHECK >>> ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┛┃┏━┳━┛ ̄ ̄ ̄ ┃ 社労・暁(あかつき) ┃
┃┣━┫ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗┣━┫
┓ ┗┳┛
http://www18.ocn.ne.jp/~akatukip/
┗━━┛
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/