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「短時間で仕事を終える」vs.「時間をかけて仕事をやる」







2017年12月30日号 (no. 1056)
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http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【どちらに価値があるか。「短時間で仕事を終える」vs.「時間をかけて仕事をやる」】
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■美容室のカット、1,000円カット。時間差は4倍。


1,000円カットで髪を切る人も増えているようで、私も今まで3回、利用したことがあります。1,000円カットというとQBハウスが有名ですけれども、真似て似たようなサービスを展開しているお店もあります。

美容室でカットすれば、4,000円ほどかかるサービスなんですが、1,000円カットだとその名の通り1,000円で髪を切ってくれます。


とはいえ、1,000円なので、色々とサービスはカットされています(髪だけじゃなくて)。まず、最初に髪を洗うプロセスは無し。美容室だと、カットの前に洗髪してくれるんですけれども、1,000円カットでは洗髪はカットです。ちなみに、顔そりもありません。

髪を切り終わった後も、洗い落とすことがなく、掃除機のようなもので吸い込むんですね。ブィーンと吸い込むあの感じが頭に気持ち良いんです。あれは経験しないと分からないでしょうね。頭を洗うのも気持ちいいですが、あれとはまた別の快感があります。


美容室で髪を洗われてしまうと、夜にお風呂へ入った時、髪を洗うかどうか悩むんですよね。「今日はすでに1回洗っているから、もう洗わないでおこうか」と考えるか、それとも「やっぱ、お風呂に入ったら頭は洗わないとな」とするか。これ、毎回悩みます。


美容室でカットすると、40分ほど時間がかかりますけれども、1,000円カットだと短時間で終わらせてくれます。


そんな1,000円カットですが、スタッフの技量次第で仕上がり時間が変わってきます。

15分で終わらせる人がいれば、一方で30分で終わらせる人もいます。お客としてはどっちが良いのか。早くカットを終わらせてくれるほど嬉しいのか、ゆっくりと丁寧にカットしてくれる方が嬉しいのか。


ちなみに、私はどちらも経験したことがあります。15分でカットしてもらったとき、30分もかけてカットしてもらったとき、どちらもあります。


ここで考えさせられるのですが、1,000円でカットしてもらって、「15分で終わった」と満足するのか、「30分もかけて切ってもらった」と満足するのか。人によって評価が変わります。

15分だったらいいけれども、30分もかけていたら店が儲からないんじゃないの? と私ならば思ってしまいます。短時間で終わらせるほど儲けが増えるのですから、できれば10分ぐらいで済ませてくれると、お客の立場としてもありがたいです。





 



■30秒で描いた絵が10万円。


しかし、世間的には、短時間で仕事を終らせる人に対する評価は低くなりがちですし、時間をたくさん使って仕事をする人の評価が高くなってしまいがちです。


有名な画家が30秒で描き上げた絵と3時間かけて素人が描いた絵、この2つが目の前にあるとして、どちらの絵を高く評価するか。

描く被写体は同じものであるとしても、おそらく前者の方を高く評価する人の方が多いはず。


同じ絵を仕上げるにも、素人だと3時間かかるが、技量が高い画家だと30秒で描ける。所要時間を基準にすれば、3時間は10,800秒なので、素人と画家には効率の面で360倍の差があります。


ここで、「これは3時間かけて描いた絵だから10万円。あなたの方は30秒で出来上がったのだから1,000円でいいでしょ?」と出来上がった絵に評価を下したらどうなるか。

素人だと3時間かかるところを30秒で完了させるには、努力なり、時間なり、経験なり、修行なり、色々と積み重ねてきたものがあります。ならば、たとえ30秒で仕上げた絵であっても10万円の価値があってしかるべきです。


1,000円カットでも、15分で終わらせる人と30分で終わらせる人の間には、能力や効率の面で2倍の差があるのですから、仕事に対する評価に2倍の差があったとしても不思議ではありません。


絵であれヘアーカットであれ、早く仕事を終わらせるために時間と労力を投入してきたわけですから、それを回収することができるように個人レベルでの損益分岐点のようなものがあるのではないかと。

 

 


■短時間労働に高い給与。


契約時間数が短いほど給与が上がり、残業すると給与が下がる。そういう契約で働くのも1つの選択肢です。


パートタイマーだったら、勤務時間数が短い人(週17時間とか週21時間の人)の時給を上げて、勤務時間数が長い人(週31時間や週36時間の人)の時間給を低く設定する。こういう雇用契約があってもいいでしょう。

さらに、契約時間数の範囲内で仕事を終えれば時給が高くなる。しかし、契約外の残業になると、別の低い賃金単価に変更して計算するとか。


例えば、週3日契約、1日あたりの契約時間が4時間。時間給は2,000円。この条件で働く人が、1日4時間を超えて仕事をした場合は時間給1,000円で計算する。つまり、契約内の時間は2,000円で計算し、契約外は1,000円で計算し給与が減るというわけです。

この条件だと、契約の範囲内で働くほうが給与が高いので、契約外の残業をすると給与が安くなります。そのため、残業すると給与が安くなって損になるのでやらない。指定の契約時間で終えるのが最も得。こういう判断をするんですね。

一方、週5日契約、1日あたりの契約時間が7時間だと、給与が下がり、時間給は1,000円になるという形です。


残業に旨味がないと思わせるのがミソで、契約時間内の給与と契約時間外の給与に差をつけて変化させるのも良いのではないかと思います。働く時間帯や曜日によって給与が変わる仕組みがすでにありますので、それを応用したものです。

「残業しても損だよね」という心理や感情を醸成していくのです。


長時間労働に高い給与を払うよりも、短時間労働に高い給与を払う方が働いている側の気持ちは嬉しいものですし、「時間内でやるっきゃない」と真剣になります。

 

 





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『定額残業代残業代は減らせるのか』
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『管理職は週休3日が理想』
『日曜日=法定休日と思い込んではいけない』
半日有給休暇半日欠勤の組み合わせはダメ?』
『寸志は賃金or贈り物?』
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合格率0.07%を通り抜けた大学生。


今、私はこうやって社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。

子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。

「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。

私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。

実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。


どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

とはいえ、学生の人が社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。

そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。


http://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171230_2
大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡




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残業で悩んでいませんか?

「長時間の残業が続いている」
残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」

こういう悩み、よくありますよね。

ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。

法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。

とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?


毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。

例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。

でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。

「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。


『残業管理のアメと罠』
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171230_3





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決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。


一例として、

Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休振替休日はいつまでに取ればいいの?


このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

▽    ▽   『仕事のハテナ 17のギモン』    ▽    ▽
http://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_clockperiod_common_20171230_4



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