• HOME
  • コラムの泉

コラムの泉

このエントリーをはてなブックマークに追加

専門家が発信する最新トピックスをご紹介(投稿ガイドはこちら

解雇権の濫用とされないために

こんにちは 社会保険労務士の三木です。

今回は「解雇権の濫用」の詳細とその法理を考えてみたいと思います。

///////////////////////////////////////////////////////////

労働基準法18条の2において、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」との解雇権濫用規定が存在しています。また、使用者が一般的に行う「解雇」には次の3種類が考えられます。

普通解雇(やむを得ない事由の発生による使用者側からする労働契約の解除)
懲戒解雇懲戒処分としての労働契約の一方的解除)
整理解雇(やむを得ない人員整理の必要性に基づく労働契約の解除)

上記の「客観的に合理的な理由」として、一般企業においては次のようなものが考えられます。
労務提供の不能、困難、不安定
②労働能力、技術、知識等の著しい欠如
③職務の著しい不適格(業務上の著しい不適格、協調性の欠如、不安全行動の常習、職場不適応)
労務信頼性の著しい欠如、喪失(職務怠慢、業務阻害、重大損害招来等を含む)
⑤重大な規律、秩序、勤務義務違反
⑥重大又は反復的な業務命令・職務遂行・守秘義務違反等
⑦企業又は従業員への著しい、名誉・信用の失墜行為
⑧社会的な不当・不法行為(刑事事犯、重大な違法、セクハラなど)
⑨経営上の必要(人員整理、合理化による職種・業務の消滅・減少等)
⑩その他雇用を継続しがたいやむを得ない事由

したがって、労働者を解雇するに際しては、「客観的に合理的な理由」が存在し、それが社会通念からみて労働者を企業から排除することに値するものでなければならないことになります。「客観的に合理的な理由」であると判断されなければ、「解雇権の濫用」ということになります。

----------------------------------------------------------

しかしながら、「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当」であったとしても、就業規則に定めがなければなりません。解雇に関する規定は、就業規則の絶対的記載事項と解されていることから、つぎのような条項を設けているのが一般的です。(懲戒処分による解雇を除きます)

第○○条(解   雇)
社員は次の事由により解雇されることがある。
①身体、精神の障害により、業務に耐えられないとき。
②勤務成績が不良で、就業に適さないと認められたとき。
③会社内で、会社の許可を受けずに演説、文書の配布掲示、その他これに類する行為をしたとき。
④会社内で、明らかに一党一宗に偏した政治及び宗教活動を行ったとき。
⑤事業の縮小等やむを得ない業務の都合により必要のあるとき。
⑥事業の運営上やむを得ない事情又は天災事変その他これに準ずるやむを得ない事情により、事業の継続が困難になったとき。
試用期間中又は試用期間満了時までに社員として不適格であると認められたとき。
⑧その他、第○○章の服務心得等にしばしば違反し、改悛の情がないとき。

このような条項を設けることにより、「就業規則○○条の規定により解雇する」と通知できることになります。

----------------------------------------------------------

ただし、使用者としてはできる限り解雇という事態は避けたいものです。懲戒解雇以外の解雇によるデメリットとしては、雇用保険関係の助成金や奨励金が受給できない場合があることや、世間でトラブルのある企業と見られかねない点も挙げられます。

くれぐれも、面接・採用を慎重に行い適正な判断をすること、試用期間をできる限り活用すること等により、長期間勤務をしていただける人材を確保し、頻繁な入退社を防止して企業の発展につなげていただきたいと思います。

//////////////////////////////////////////////////////////

【免責条項】

記載内容については細心の注意を払っておりますが、記載内容によって
生じた損害につきましては責任を負いかねますのでご了承ください。

三木経営労務管理事務所
 
http://www012.upp.so-net.ne.jp/palm/

絞り込み検索!

現在23,174コラム

カテゴリ

労務管理

税務経理

企業法務

その他

≪表示順≫

※ハイライトされているキーワードをクリックすると、絞込みが解除されます。
※リセットを押すと、すべての絞り込みが解除されます。

スポンサーリンク

経営ノウハウの泉より最新記事

スポンサーリンク

労働実務事例集

労働新聞社 監修提供

法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク

PAGE TOP