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痩せれば健康保険料が下がるの?





2014年10月27日号 (no. 851)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【痩せれば健康保険料が下がるの?】
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■ただの肥満がメタボに。ただの中年太りがメタボに。


“メタボ改善なら保険料減額” 厚労省検討
http://10picweb.csdsol.com/detail.html?id=m_700000_0_14431846

(引用開始)
厚生労働省は、増え続ける医療費を抑制するため、メタボリックシンドロームに該当する人の血圧や血糖値などが改善した場合、医療保険の保険料を減額する制度の導入を検討している。

中高年に生活習慣病の予防に取り組んでもらおうという試みだ。

メタボリックシンドロームに該当する人が健康診断で血圧や血糖値などが改善した場合、医療保険の保険料を減額する。

メタボリックシンドロームに該当しない人でも血圧などの数値が正常のレベルで維持され続けていれば優遇措置を講じるという。

来年の通常国会に必要な法案を提出する予定
(引用終了)


メタボリックシンドロームを予防しよう|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/metabo02/




メタボを改善したら保険料を減額するかどうかを厚生労働省が検討しているとのこと。

メタボはメタボリックシンドロームの略称ですが、一般には「メタボ=肥満」と理解されているフシがあり、肥満の状態を解消すれば、ご褒美として健康保険料を引き下げる。これが狙いのようです。

血圧や血糖値を基準にして判断するようですが、メタボの基準が曖昧な状況では、何だか心もとない感じがします。

会社員だと、年に1回、定期に健康診断を受診しますが、中高年の人はジャンジャンとメタボとして判定されているのではないでしょうか。20年前だとメタボという言葉すら聞いたことがなく、ただの肥満、ただの中年太り、そういう言葉で片付けていた。

ちょっと体重が重いだけでメタボ傾向だと診断されるし、腹回りがちょっと大きいとメタボと診断されるし、なんだか手当たり次第にメタボと判断して人を怖がらせている。そんな感じがする。

メタボの判定基準を厳しくすればメタボと判定される人は増えるし、判定の基準を緩くすればメタボと判定される人は少なくなる。つまり、医療機関がどれぐらいの基準でメタボ判定をしているかどうか。その匙加減で好きなようにできてしまう。健康診断を受ける側にとってはこれが悩ましい。





■痩せたかどうかの基準は曖昧。保険を使ったかどうかの基準はハッキリしている。


痩せるということは、その人は健康になったと考えて良いのでしょうが、これと健康保険料を結びつけるとなると、物議を醸します。

痩せれば、体脂肪率が低下し、血中コレステロールとか血糖値、血圧など、さまざまな指標が好転するのでしょうが、すでに痩せて健康体の人には何も特典がありません。

「痩せて健康な人はそのままでいいじゃないか」と思うかもしれませんが、肥満ではない人も健康保険には加入しているので、この人達にも何らかのインセンティブがないとやはり不満を感じるはず。

不健康な人を優遇して、健康な人にはご褒美がない。健康な人からそうではない人への所得再分配が健康保険の主な機能ですが、健康に生きる人を多く生み出すのも健康保険法の目的に含まれているでしょうから、そのような人へのインセンティブもあってしかるべき。


何らかの理由で健康保険料を優遇するならば、実際に健康保険を使ったかどうかで判定するのがフェアです。

以前に、健康保険の利用頻度と利用額、この2つの基準を使って、より利用頻度が低い加入者、より利用額が少ない加入者、この人たちを優遇するように提案したことがあります。

book364(健康保険では利用実績を保険料と自己負担に反映させるべき)
http://www.growthwk.com/entry/2010/03/05/134559

book468(利用実績連動負担の健康保険
http://www.growthwk.com/entry/2011/03/02/115029


2014年現在では、病院に行って健康保険をいつ使ったか、どれぐらいの額が健康保険から支出されたかを記した明細書が被保険者に送付されるようになっています。健康保険を1年間で何回使ったか(利用頻度)。自己負担部分を除いた保険からの給付がどれだけあったか(利用額)。この2つを正確に把握できるのですから、これを使って健康保険料を優遇するかどうかを決めるのが妥当です。

健康保険をあまり使わない人は病院にあまり行っておらず健康なのですから、何らかのご褒美があってもよさそうです。健康保険を使わなければ、保険給付も無く、財政に負担をかけていないのですから、その人の保険料を優遇する理由は十分です。しかし、実際は、健康であっても何も特典はなく、健康保険料は満額、自己負担割合も3割で、なんだか健康であることが悪いような気分がしてしまう仕組みになっています。

所得再分配の機能はもちろん大切なのですが、健康保険では健康な人から保険料を集め、そうではない人へ集めたお金を回しているので、健康な人が健康保険制度を支えていると言えます。

メタボの人が痩せて優遇されると、もともと痩せている人は不満を持ってしまう。利用実績と利用額を使って保険料を優遇するかどうかを判定すれば、肥満の人も痩せ型の人も優遇の対象になるので、私はこちらの方法を推奨したいです。





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『残業管理のアメと罠』
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm20160307HT



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