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平成20年12月11日
知った日から利益を生み出す
社会保険・
労務管理
第200号
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みなさま、こんにちは。
ネット
社労士のミシマです(^o^)丿
今回は、
労働契約の原則についての説明です。
労働契約法はその第3条で
労働契約の原則を次のように定めています。
(
労働契約の原則)
第3条
労働契約は、
労働者及び
使用者が対等の立場における合意に基づいて
締結し、又は変更すべきものとする。
2
労働契約は、
労働者及び
使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつ
つ締結し、又は変更すべきものとする。
3
労働契約は、
労働者及び
使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、
又は変更すべきものとする。
4
労働者及び
使用者は、
労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に、
権利を行使し、及び義務を
履行しなければならない。
5
労働者及び
使用者は、
労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを
濫用することがあってはならない。
(1)
労働契約法では、労使対等の立場で
労働契約は合意に基づき、締結又は変
更すべきものとしています。
民法の
契約自由の原則からみれば、
契約の当事者は対等であることが原則ですが、
労働者と
使用者では、明らかに
労働者の方が弱い立場に立っています。
労働者は自己の労働を売って生計をたてており、
資産も
使用者ほどないのが普通
です。
使用者側と対等の立場になるには、組合を組織し、
労働者が団結し交渉に当るこ
とが必要でしょう。
現実は、
労働組合の組織率は全国平均で20%未満であり、労使対等というのは
難しいのが現実です。
この第3条のポイントは、
労働契約の締結・変更には
使用者と
労働者の合意が必
要であるということです。
合意は、口頭でも構いませんが、書面に残しておいた方が後のトラブルを防止す
ることが出来ます。
(2)最近は、非正規
雇用の割合が4割に近づき、正社員との待遇格差が広がっ
ています。
仮に正社員と同じ職務内容、職務責任で、転勤が有り、長期にわたって勤務して
いる非正規
雇用の社員がいるなら同じ待遇にすべきでしょう。
現実には、非正規
雇用という理由のみで低
賃金で
契約せざるを得ない人々が多く
存在します。
このような格差をなくしていこういうのが、第3条第2項の趣旨です。改正され
た
パートタイム労働法もこの趣旨に沿っています。
(3)最近は、長時間労働による過労死が増加しています。長時間労働を減らし、
家庭生活にも時間を割く、いわゆるワークライフバランスが重視されています。
それが、上記第3条第3項の趣旨です。
(4)最近は、
労働者の権利ばかり主張し、
労働者の義務をおろそかにするもの
や、相変わらず
労働基準法や
労働安全衛生法を無視している経営者が存在してい
ます。
こうした傾向を無くす趣旨で、
労働契約法第3条第4項は定められています。
(5)最後に解雇権の濫用をはじめとする
権利の濫用をなくそうという趣旨で第
3条第5項は定められています。
第3条第4項と第5項は、
民法第1条第2項(
信義誠実の原則)、同第3項(権
利の濫用)を改めて述べたものといえます。
【関連条文】
民法第1条
2 権利の行使及び義務の
履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
3
権利の濫用は、これを許さない。
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【編集後記】
本号は記念すべき第200号です。毎週1回の発行ですから、4年近く書き続け
たこととなります。
これも読者の皆様の暖かいご支援のお陰と深く感謝しております。
今後も引続き、
労務管理、
社会保険関係のお役に立つ情報を提供して参ります。
今後とも引続きご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。
ご意見、ご質問は、下記メールアドレスまでお願いします。
Email:michiaki★ja3.so-net.ne.jp
上記メールアドレスの★を@に変更して下さい。スパムメール防止対策のため、
★を入れたメールアドレスで表示しています。
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【免責条項】
当メールマガジンの記載内容には細心の注意を払っておりますが、
記載の内容によって生じた損害については責任を負いかねますので
ご了承ください。
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Copyright 特定
社会保険労務士 三嶋道明
無断転載・転写・コピー・転送等は禁じます。
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このメールマガジンは『まぐまぐ!』
http://www.mag2.com/ を
利用して発行しています。
解除ですか? 次回はもっとためになりますよ。
配信中止はこちら
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関連WEBサイト:大阪
労務管理事務所
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第200号
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みなさま、こんにちは。
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今回は、労働契約の原則についての説明です。
労働契約法はその第3条で労働契約の原則を次のように定めています。
(労働契約の原則)
第3条 労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて
締結し、又は変更すべきものとする。
2 労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつ
つ締結し、又は変更すべきものとする。
3 労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、
又は変更すべきものとする。
4 労働者及び使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に、
権利を行使し、及び義務を履行しなければならない。
5 労働者及び使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを
濫用することがあってはならない。
(1)労働契約法では、労使対等の立場で労働契約は合意に基づき、締結又は変
更すべきものとしています。
民法の契約自由の原則からみれば、契約の当事者は対等であることが原則ですが、
労働者と使用者では、明らかに労働者の方が弱い立場に立っています。
労働者は自己の労働を売って生計をたてており、資産も使用者ほどないのが普通
です。
使用者側と対等の立場になるには、組合を組織し、労働者が団結し交渉に当るこ
とが必要でしょう。
現実は、労働組合の組織率は全国平均で20%未満であり、労使対等というのは
難しいのが現実です。
この第3条のポイントは、労働契約の締結・変更には使用者と労働者の合意が必
要であるということです。
合意は、口頭でも構いませんが、書面に残しておいた方が後のトラブルを防止す
ることが出来ます。
(2)最近は、非正規雇用の割合が4割に近づき、正社員との待遇格差が広がっ
ています。
仮に正社員と同じ職務内容、職務責任で、転勤が有り、長期にわたって勤務して
いる非正規雇用の社員がいるなら同じ待遇にすべきでしょう。
現実には、非正規雇用という理由のみで低賃金で契約せざるを得ない人々が多く
存在します。
このような格差をなくしていこういうのが、第3条第2項の趣旨です。改正され
たパートタイム労働法もこの趣旨に沿っています。
(3)最近は、長時間労働による過労死が増加しています。長時間労働を減らし、
家庭生活にも時間を割く、いわゆるワークライフバランスが重視されています。
それが、上記第3条第3項の趣旨です。
(4)最近は、労働者の権利ばかり主張し、労働者の義務をおろそかにするもの
や、相変わらず労働基準法や労働安全衛生法を無視している経営者が存在してい
ます。
こうした傾向を無くす趣旨で、労働契約法第3条第4項は定められています。
(5)最後に解雇権の濫用をはじめとする権利の濫用をなくそうという趣旨で第
3条第5項は定められています。
第3条第4項と第5項は、民法第1条第2項(信義誠実の原則)、同第3項(権
利の濫用)を改めて述べたものといえます。
【関連条文】
民法第1条
2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
3 権利の濫用は、これを許さない。
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【編集後記】
本号は記念すべき第200号です。毎週1回の発行ですから、4年近く書き続け
たこととなります。
これも読者の皆様の暖かいご支援のお陰と深く感謝しております。
今後も引続き、労務管理、社会保険関係のお役に立つ情報を提供して参ります。
今後とも引続きご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。
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Email:michiaki★ja3.so-net.ne.jp
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Copyright 特定社会保険労務士 三嶋道明
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利用して発行しています。
解除ですか? 次回はもっとためになりますよ。
配信中止はこちら
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