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改正育児介護休業法に対応する規程の検討

平成22年1月15日 第76号
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人事のブレーン社会保険労務士レポート
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目次

1.改正育児介護休業法に対応する規程の検討
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明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

ブログもよろしくお願い致します。
人事のブレーン社会保険労務士日記」です。
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1.改正育児介護休業法に対応する規程の検討

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<1> はじめに

 メルマガ第73号において改正育児介護休業法をご紹介した。
メルマガ73号の記事
http://archive.mag2.com/0000121960/20091015080000000.html

改正内容は、上記にてご確認頂きたい。

今回は、この改正法に対応した規程を検討してみたい。

<2> 改正法の概要

(1)概要

改正法の概要は大きく分けて5つある。

1)子を養育する勤務体制の見直し

・3歳に満たない子を養育する労働者短時間勤務制度の導入義務化
・3歳に満たない子を養育する労働者が所定時間外労働免除を申し出た場合の免
 除義務化
・2人以上子を養育する労働者に対する看護休業の上限を10日に引き上げ

2)父親も子を養育する環境をつくる為の施策

・両親ともに育児休業を取得する場合には、育児休業期間は1年2ヶ月を上限と
 すること
・父親が産後8週間以内に育児休業を取得する場合には、正当な理由が無くとも、
 再度取得できるようになった
労使協定による専業主夫がいる場合の除外規定の廃止

3)1人5日、2人以上10日を上限とする介護短期休暇制度の創設

4)紛争解決制度の創設

5)勧告に従わない場合の企業名公表制度と無申告、虚偽申告に対する過料の
   創設

4)及び5)については規定と直接関係がないので本稿では省略するが、概要は
以下の通りである。

4)については「事業主による苦情の自主的解決」、「都道府県労働局長による
紛争解決援助制度」「育児・介護休業法に係る労働者と事業主の間の紛争に関す
調停制度」の創設。
5)は、「法違反による勧告に従わない場合の企業名の公表」「報告を求めた場
合にほう濃くせず又は虚偽の報告を行った場合の過料」の創設。
過料とは、分かりやすくいえば、前科のつかない罰金である。

(2)施行日

4)の「事業主による苦情の自主的解決」、「都道府県労働局長による紛争解決
援助制度」及び5)は平成21年9月30日である。

4)の育児・介護休業法に係る労働者と事業主の間の紛争に関する調停制度」に
ついては平成22年4月1日。

それ以外は平成22年6月30日である。
(なお、一部は従業員が100人以下の企業については平成24年6月30日に
施行予定)

本稿では、1)から3)に絞ってお話しする。

<3>三歳まで子を養育する労働者に対する短時間勤務制度措置の義務化の規定

(1)適用

施行日 平成22年6月30日
従業員数100人以下の企業は、2年間の猶予措置(平成24年6月30日施行
予定)

(2)規定例

第○条(育児短時間勤務制度)

1 3歳に満たない子と同居し、当該子を養育する者は会社に申し出て次に掲げる
 各号のいずれかの育児短時間勤務の適用を受けることができる。但し、女性社
 員については更に別途30分ずつ、1日のうち2回を限度として育児休業時間
 を請求することができる。
 a 所定労働時間を、当該社員の実状を勘案して、当該社員と会社が協議した
   労働時間に短縮する措置をとることができる。
 b 始業時刻の繰り下げ及び終業時刻の繰り上げの措置を講ずることができる。
  
2 前項の規定にかかわらず、以下のいずれかに該当する場合については育児短時
  間勤務制度を利用することができないものとする。
  a 入社1年未満の場合。
  b 日々雇用される者。
  c 週所定労働日数が2日以下の社員。
  d 1日の所定労働時間が6時間以内の社員。
  e その他利用させないことについて合理的理由のある社員。

(3)解説

現行法においても、短時間勤務措置を導入している企業が多い。
この場合には新たに規定を修正する必要はない。
あくまで短時間勤務制度が、現行法のもとでメニューになかった場合に対策が必
要となる。
実務上は、短時間勤務無くしては、職場復帰が困難なケースが殆どであるので、
導入しているケースが非常に多い。
また、第一項但し書きは労働基準法第67条により付与することとなっており、
短時間勤務の適用者であっても、本条の適用除外者とされていないので、併用し
なければならない。


<4>所定時間外労働の免除の規定

(1)適用
 
施行日 平成22年6月30日
従業員数100人以下の企業は、2年間の猶予措置
(平成24年6月30日施行予定)

(2)規定例

第○条 (育児に関する所定外労働及び時間外労働の制限)

1 3歳に満たない子を養育する社員が、当該子を養育するために所定外労働の免除
  を請求した場合には、事業の正常な運営を妨げる場合及び第3項に規定する場合
  を除き、所定外労働を命じないものとする。
2 小学校入学の始期に達するまでの子を養育する社員が、当該子を養育するために
  時間外労働の制限を請求した場合には、事業の正常な運営を妨げる場合及び第3
  項に規定する場合を除き、1ヶ月24時間、1年150時間を超える時間外労働
  を命じないものとする。
3 前2項の規定にかかわらず、次に掲げる社員は、育児のための時間外労働の制限
  を請求することが出来ない。
a 日々雇い入れられる者。
b 事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない者。
c 1週間の所定労働日数が2日以下の者。

(3)解説
この規定も従業員数が100人以下の企業は2年間の猶予措置がある。
所定外労働免除義務化であるから、7時間30分の所定労働時間従業員は8時
間までの30分について延長して労働させることは出来ない。
短時間勤務の適用を受けているが、実態として恒常的な残業がある場合には、短
時間勤務の適用の効果が享受できない。
延長保育の限度、病児病後保育の限度がある以上、両立支援には重要な制度であ
る。
なお、3歳以上小学校入学の始期に達する迄の子を養育している労働者の場合に
は、「免除」ではなく「制限」であり、「所定」ではなく、「時間外労働」であ
るという点をご注意頂きたい。

中小企業の場合には、平成24年6月30日まで猶予される。

<5>2人以上子を養育する労働者に対する看護休業の上限を10日に引き上げ
に対応した規定例

(1)適用

施行日 平成22年6月30日
中小企業を含めて全ての企業に適用

(2)規定例

第○条(看護休暇

1 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する社員(日雇社員を除く)は、
  負傷し、又は疾病にかかった当該子の世話をするために若しくは疾病の予
  防を図るために必要なものとして厚生労働省令で定める当該子の世話をす
  るために、就業規則に規定する年次有給休暇とは別に、1年間につき5日
  間を限度(小学校就学の始期に達するまでの子を2人以上養育している場
  合には10日を限度)として、子の看護休暇を取得することができる。
  この場合の1年間とは、4月1日から翌年3月31日までの期間とする。
  ただし、労使協定により除外された次の社員はこの限りではない。
  a 入社6ヶ月未満の社員
  b 1週間の所定労働日数が2日以下の社員
2 取得しようとする者は、事前に会社に申し出るものとし、事後速やかに会
  社に子が負傷し又は疾病にかかった証明書を提出しなければならない。
3 本条の休暇は無給とする。
4 本条の休暇は翌年に繰り越さない。
5 昇給、賞与及び退職金算定に関しては、当該制度を利用しなかったものと
  みなす。

(3)解説

現行法は子の人数にかかわらず年間5労働日の看護休暇を、労働基準法第39条
による年次有給休暇とは別に付与する必要がある。
それを子が2人以上の場合は10労働日に拡大をしたわけである。
看護休暇は、使用者の時期変更権は無いが、無給で構わない。

<6>両親ともに育児休業を取得する場合には、育児休業期間は1年2ヶ月を上
限とすることに対応した規定

(1)適用

施行日 平成22年6月30日
中小企業を含めて全ての企業に適用

(2)規定例

社員の養育する子について、当該社員の配偶者が当該子の1歳到達日以前のいず
れかの日において当該子を養育するために育児休業をしている場合、当該社員の
育児休業期間は、当該子の1歳到達日以前のいずれかの日に育児休業を開始して
いる場合に限り、子が1歳2ヶ月に達するまでを限度として育児休業のために申
し出た期間とする。但し、育児休業期間の上限は1年間(産後休業期間を含む)
とする。

(3)解説

ポイントは、1歳到達日前に両親ともに育児休業を開始していることが条件であ
るので、その旨をしっかりと明記すべきと考えた。

<7>いわゆるパパママプラスの規定

(1)適用

施行日 平成22年6月30日
中小企業を含めて全ての企業に適用

(2)規定例

育児休業に係る子の出生の日から8週間を経過する日までの期間内に、社員(当
該期間内に産後休業を取得した者を除く)が当該子を養育するためにした最初の
申し出により育児休業をした場合は、当該育児休業を開始した日に養育していた
子については、特別な事情がない場合でも、再度の育児休業の申出をすることが
出来る。

(3)解説

条文では「出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日」とされているが、
わかりにくい表現であるので、翌日起算の表現である「出生の日から」とし、
「8週間を経過する日」とした。

<8>労使協定による専業主夫がいる場合の除外規定の廃止について

(1)適用

施行日 平成22年6月30日
中小企業を含めて全ての企業に適用

(2)解説

これに関しては、当該条文を削除するのみであるので省略する。

<9>1人5日、2人以上10日を上限とする介護短期休暇制度の創設

(1)適用
 
施行日 平成22年6月30日
従業員数100人以下の企業は、2年間の猶予措置
(平成24年6月30日施行予定)

(2)規定例

第○条 (介護休暇
 要介護状態にある対象家族を介護している社員が請求したきは、就業規則に規定す
 る年次有給休暇とは別に、1年間につき5日間を限度(要介護状態にある対象家族
 が2人以上の場合には10日間を限度)として、介護休暇を取得することができる。
 この場合の1年間とは、4月1日から翌年3月31日までの期間とする。ただし、
 労使協定により除外された次の社員はこの限りではない。
  a 入社6ヶ月未満の社員
  b 1週間の所定労働日数が2日以下の社員
2 前項の休暇は無給とする。
3 昇給、賞与及び退職金算定に関しては、当該制度を利用しなかったものとみなす。

(3)解説

子の看護休暇と同様な制度が介護休暇として創設された。
解説は看護休暇の欄を参照願いたい。

<10>まとめ

今回は、筆者が悩みながら作成した改正法対応の規定をご紹介した。
誤った点があればご指摘願いたい。
筆者が条文と格闘しながら作成した規定であり、読者の方々は、このまま転用せ
ずに、ご自身で一度条文にあたられてから、修正してご活用願いたい。

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