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雇用契約書の写しを作る。




2010年7月29日号 (no. 663)
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http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【雇用契約書の写しを作る】
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契約書を作ったら、今度は写しを渡す。



人を採用するときには、何らかの条件を設定しますよね。賃金勤務時間休日、仕事の場所や内容、休憩時間など。採用者と応募者で条件をすり合わせます。すり合わせた条件でお互いに納得すれば採用が決まり、実際に仕事を始めることができる。

これが一般的な採用の作業かと思います。


おそらく、採用段階で決めた条件は何らかの形で残すはずです。中には、何も形には残さずに雇用契約を成立させてしまう事業所もあるかもしれませんが、キチンとしている事業所の場合は何らかの手段でもって契約内容を形にしているはず。雇入れ通知書雇用契約書採用条件を書いた用紙のようなものなど。


雇用条件を形にするかどうかという点で、企業の対応は3つに分かれる。

1,何も形には残していない。
2,形には残しているけど、その写しは本人に渡していない。
3,契約書を作って、その写しも渡している。


3の対応が最も良いのは確かなのですが、企業によっては1や2のタイプで対応しているところもあるのではないでしょうか。

履歴書を書いて、それを持って行って、面接を受けて、「じゃあ、いつから来れる?」と聞かれる。最も簡易な採用作業はこのパターンです。書面といえば履歴書だけ。採用条件は募集広告や求人情報で見た内容だけで、契約書を作るという作業もない。こんなお店や事業所は今もありますよね。

事務作業を減らして、サッと採用を終えて、早く仕事を始められるという利点がありますので、書面を介さない採用を決して悪い手段だとは思わないのですが、働く側としてはモヤっとした感覚が残りやすい。


上記の段階からちょっと進歩して、雇用契約書雇入れ通知書を作るようになった事業所もあるでしょう。以前は契約書等は作らずに人を採用していたけど、キチンと手順を整えて採用していこうと考え、書面を作って採用するようになった。中には、パートタイムでの採用だと契約書を作らず、フルタイムの採用契約書を作るというように分けているところもあるかもしれませんね。パートタイムは人の出入りが多いので、あえて契約書を作る作業を省略しているのかなと想像しますが、どういう動機があるのかは定かではない。

契約書を作るのは良いとしても、作った書面を事業所のみで保管して、その写しを相手に渡していない事業所があるのではないでしょうか。契約の書面を1枚作って、それをそのまま会社に保管する。そのため、採用された本人は契約書の写しをもらえないので、雇入れの条件を後から知ることが難しくなる。

契約内容を知りたいならば、事業主や事務担当者に聞けばいいじゃないか」と思う方もいらっしゃるかもしれない。けど、考えてください。雇用された条件を気軽に事業主に聞けますか。事務担当者に採用されたときの条件をホイっと聞けますか。結構気まずいのではないかと思います。契約の条件を聞くと、相手から不審がられるのではないか。特に他意はないけれども、ヘンなことをするのではないかと思われてしまうのではないか。こんな感覚を抱くはず。

「何でそんなことを聞くの?」と言われたら、何か嫌な感じでしょう?

それゆえ、契約書通知書の写しを作っておく必要があるわけです。

契約書の写しがあれば、契約条件を聞きに行く気まずさを感じることはないでしょうし、聞かれる方も書類を引き出してくる必要がない。さらに、採用する側と採用される側で採用条件のズレも起こりにくい。「契約時に決めた、いや決めていない」とお互いの情報が異なることも減るのではないでしょうか。


ただ、写しを作るといっても、どんな方法で作ったらいいのか。

大した問題ではないのでしょうが、自分では大したことはないと思っても、他人には大したことだと思われているかもしれない。








■方法は1つではない。



写しを作るとなれば、すぐに「コピー」を思いつくのではないでしょうか。

雇用契約書を作って、事業所のコピー機で複写して、複写したものを本人に渡して、原本は事業所で保管する。コピー機がなければ、近所のコンビニでコピーして渡すこともできる。

最も簡単に契約書の写しを渡すにはコピーが良いですね。

蛇足ですが、署名と押印の部分は空欄にしておき、コピーが終わってから2通の書面に、事業主と採用される人の署名をして、さらに押印をするというのもアリです。もちろん、署名と押印の部分も含めてコピーしてしまう方法でも契約書は有効ですので、あえてこのような作り方をしなくていいかもしれない。


コピー以外の方法を考えると、カーボン紙を使って複写する方法もあります。2枚の契約書をホッチキスやクリップで固定し、その間にカーボン紙を挟んで記入する方法です。今どきカーボン紙を用意している事業所がどれほどあるのか分かりませんが、こんな方法でも契約書の控えを作ることは可能です。

なお、全く同じ内容の契約書を2通手書きで作るのも良いのですが、おそらく面倒に感じるはず。単調に同じ書類を2通作るのですから、嫌になって写しを作るのをやめてしまいかねない。それゆえ、手書きで同じ契約書を2通作るのはオススメしません。


規模の大きい企業では、その企業専用に作られた契約書の複写式フォーマット(どこかの会社に発注して作ってもらっているのかもしれない)を用意していて、記入すると自動的に控えが出来上がるようになっていることがある。もちろん、規模が大きいからといってフォーマットを用意しているとは限りませんが、社員数が多いと入退社も多いでしょうから、採用作業を簡単にするために専用の複写式フォーマットを用意しているのかもしれない。


コピー、カーボン紙、複写書式など契約書の写しを作る方法は1つではありませんので、どれか都合のよい方法でもって契約書の写しを作り、本人に渡すようにすると、より良い労務管理に近づくのではないかと思います。






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『残業管理のアメと罠』
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