平成20年4月15日 第54号
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人事のブレーン
社会保険労務士レポート
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目次
1.
労働組合に対する
経費援助の考察
===================================
ブログもよろしくお願い致します。
「
人事のブレーン
社会保険労務士日記」です。
http://norifumi.cocolog-nifty.com/blog/
是非見てみて下さい!
今日は私の34歳の誕生日です。
もう30代前半なんて言えない心境です。
一年って早いですね。
***********************************
1.
労働組合に対する
経費援助の考察
***********************************
<1> はじめに
労働組合の専従者の
賃金や
社会保険の適用についての相談が多い。
しかし実際に相談を受けてみると
労働組合法に規定する
経費援助に該当するケ
ースが多い。
今回は専従者の
賃金や
社会保険の適用を中心にまとめてみたい。
<2> なぜ経理上の援助が禁止されるのか
不当労働行為が成立する為には
労働組合でなければならない。
経営者が
労働組合の運営について支配介入し、または
経費を援助する場合には
労働組合の自主性が損なわれることとなり当該団体は
労働組合として認められ
ない。
支配介入や
経費援助をすることにより
労働組合法上の
労働組合の要件に満たな
い場合には、
不当労働行為の救済がなされないこととなり、
労働組合法ではこ
れを
不当労働行為としている。
しかし現在では企業内組合の多くは
使用者との関係が良好であるから、労働組
合法について
人事担当者が知識不足になっているケースがある。
本稿では
労働組合の専従者や執行部に対する事項についてまとめてみたい。
<3>組合員の
賃金
(1)専従者の
賃金
組合員の
賃金については専従者とそれ以外の組合員に分けて考えなければなら
ない。
そもそも専従者とは専ら
労働組合の業務に従事する者であり、会社の業務には
従事しない。
労働組合法では組合専従者の
賃金については会社が支払うことを禁止している。
即ち
労働組合がその組合費の中で支給しなければならないということである。
使用者との関係であるが、組合専従者に就任し会社の籍を抜けて
労働組合との
雇用関係だけが存在する場合は当然会社からの
賃金は発生しない。
しかし当該期間を
休職とし、会社に籍がある場合にはどの様に考えるべきであ
ろうか。
専従者である場合には会社が
賃金を支払うことが出来ない。
故に会社が支払う
賃金は0円でなければならない。
組合専従者の
賃金は
労働組合から貰う以外に方法がないのである。
(2)組合専従者の
法定福利費について
労働組合員であっても
福利厚生が目的の
経費援助は
不当労働行為には該当しな
い。
社会保険料の会社負担分も当然会社が援助しても
不当労働行為には該当しない
のである。
しかし専従者の場合は異なる。
なぜなら
社会保険は支払われる
賃金に対して計算される。
前述したケースでは会社に籍が無い場合には、
社会保険の
資格喪失を行わなけ
ればならない。
では籍がある場合にはどうであろう。
これは
通達がある(昭和24年7月7日職発921号)。
「
被保険者がその
雇用又は使用されている事業所の
労働組合の専従役職者にな
った場合は、
労働組合法第二条及び第7条の規定によって、その者に対する全
ての
報酬の支給は、明確に禁止されることとなったので、
健康保険、
厚生年金
保険及び
失業保険(現
雇用保険)の保険料及び
保険給付は、その者を
雇用する
労働組合よりせられる
報酬の額に基づいて決定されなければならないのであっ
て、これらの法規の適用については、その者は従前の事業主に
雇用又は使用さ
れるものとして取り扱われないのである。従って、
労働組合専従者は従前の事
業主との関係においては、
被保険者資格を喪失し、
労働組合に
雇用又は使用さ
れるものとしてのみ
被保険者となることができるのである。」
とされている。
組合専従者は会社の
社会保険に加入出来ないのである。
また、社宅の供与については
現物給付として
賃金の性格があれば禁止されるが、
福利厚生施設の性格を持てば禁止されないとある。
最低限税務上
現物給付とならない金額の家賃を支払わなければならないであろ
う。
この専従者の取扱について非常に誤解が多い。
(3)組合員の
賃金
組合員の
賃金は当然会社の
労働者である以上
使用者は支給する義務がある。
しかし、組合活動に従事した時間については支給することは出来ない。
専従者については全ての時間について会社の業務には従事しないので
賃金を支
給することは禁止されていたが、非専従者についてはその時間だけである。
考え方は同じである。
(4)
賃金を支給することが許される組合活動とは
組合活動について
賃金カットすべき時間というのは原則であり、例外を解説す
ることとする。
まず会社と交渉中の
賃金。
会社が
経費を援助することが許される時間の第一として、会社と協議中の時間
である。
具体的には「会社と協議し、又は交渉すること」とされており、
団体交渉や労
使協議会等のことである。
この時間と一体とみなされる隣室での協議等も含まれるが、組合事務所に戻り
大会その他組合側の協議に要する時間は
賃金の支払いは許されない。(昭和2
4年11月10日労収第8816号 昭和33年6月9日労発第87号)
暫時
休憩してその間に隣室で協議するということは実態として
使用者との協議
、交渉の時間であるという考えから例外として扱われるのである。
当然交渉にあたり遠隔地から赴く組合員に対し、移動時間中の
賃金や
日当、宿
泊費を支払うことは禁止されている。
第二に
福利厚生に関すること。
これは「厚生資金又は経済上不幸若しくは災厄を孟子氏、若しくは救済する為
の支出に実際用いられる福利その他基金に対する
使用者の寄付」をさす。
実際に用いられるものに対する援助であり、それが
慶弔見舞金や災害見舞金等
の基金に対する援助に限られる。
<4>まとめ
労働組合については前述の通り会社と良好な企業が多い。
また解雇を巡るトラブルでいわゆる合同労組に駆け込まれることもあるが、こ
れについては実際に業務に従事することは殆ど無く、組合活動中の
賃金につい
て意識することはない。
しかしこの様な環境により
人事担当者が
労働組合法の知識が不足しているケー
スが多い。
また、
労働組合員もフリーターや派遣
労働者のみで構成されている
労働組合の
場合、経験のある
労働組合員がいない為、
労働組合側も法令についての知識が
欠如しているケースも最近目立つ。
労働組合の結成にあたり、上部団体に加入することを快く思わない経営者もい
るが、むしろ筆者はしっかりとした上部団体に加入し、
労働組合の活動につい
てしっかりと指導されることが望ましいと考える。
この様な観点から今回のテーマとした。
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平成20年4月15日 第54号
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目次
1.労働組合に対する経費援助の考察
===================================
ブログもよろしくお願い致します。
「人事のブレーン社会保険労務士日記」です。
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是非見てみて下さい!
今日は私の34歳の誕生日です。
もう30代前半なんて言えない心境です。
一年って早いですね。
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1.労働組合に対する経費援助の考察
***********************************
<1> はじめに
労働組合の専従者の賃金や社会保険の適用についての相談が多い。
しかし実際に相談を受けてみると労働組合法に規定する経費援助に該当するケ
ースが多い。
今回は専従者の賃金や社会保険の適用を中心にまとめてみたい。
<2> なぜ経理上の援助が禁止されるのか
不当労働行為が成立する為には労働組合でなければならない。
経営者が労働組合の運営について支配介入し、または経費を援助する場合には
労働組合の自主性が損なわれることとなり当該団体は労働組合として認められ
ない。
支配介入や経費援助をすることにより労働組合法上の労働組合の要件に満たな
い場合には、不当労働行為の救済がなされないこととなり、労働組合法ではこ
れを不当労働行為としている。
しかし現在では企業内組合の多くは使用者との関係が良好であるから、労働組
合法について人事担当者が知識不足になっているケースがある。
本稿では労働組合の専従者や執行部に対する事項についてまとめてみたい。
<3>組合員の賃金
(1)専従者の賃金
組合員の賃金については専従者とそれ以外の組合員に分けて考えなければなら
ない。
そもそも専従者とは専ら労働組合の業務に従事する者であり、会社の業務には
従事しない。
労働組合法では組合専従者の賃金については会社が支払うことを禁止している。
即ち労働組合がその組合費の中で支給しなければならないということである。
使用者との関係であるが、組合専従者に就任し会社の籍を抜けて労働組合との
雇用関係だけが存在する場合は当然会社からの賃金は発生しない。
しかし当該期間を休職とし、会社に籍がある場合にはどの様に考えるべきであ
ろうか。
専従者である場合には会社が賃金を支払うことが出来ない。
故に会社が支払う賃金は0円でなければならない。
組合専従者の賃金は労働組合から貰う以外に方法がないのである。
(2)組合専従者の法定福利費について
労働組合員であっても福利厚生が目的の経費援助は不当労働行為には該当しな
い。
社会保険料の会社負担分も当然会社が援助しても不当労働行為には該当しない
のである。
しかし専従者の場合は異なる。
なぜなら社会保険は支払われる賃金に対して計算される。
前述したケースでは会社に籍が無い場合には、社会保険の資格喪失を行わなけ
ればならない。
では籍がある場合にはどうであろう。
これは通達がある(昭和24年7月7日職発921号)。
「被保険者がその雇用又は使用されている事業所の労働組合の専従役職者にな
った場合は、労働組合法第二条及び第7条の規定によって、その者に対する全
ての報酬の支給は、明確に禁止されることとなったので、健康保険、厚生年金
保険及び失業保険(現雇用保険)の保険料及び保険給付は、その者を雇用する
労働組合よりせられる報酬の額に基づいて決定されなければならないのであっ
て、これらの法規の適用については、その者は従前の事業主に雇用又は使用さ
れるものとして取り扱われないのである。従って、労働組合専従者は従前の事
業主との関係においては、被保険者資格を喪失し、労働組合に雇用又は使用さ
れるものとしてのみ被保険者となることができるのである。」
とされている。
組合専従者は会社の社会保険に加入出来ないのである。
また、社宅の供与については現物給付として賃金の性格があれば禁止されるが、
福利厚生施設の性格を持てば禁止されないとある。
最低限税務上現物給付とならない金額の家賃を支払わなければならないであろ
う。
この専従者の取扱について非常に誤解が多い。
(3)組合員の賃金
組合員の賃金は当然会社の労働者である以上使用者は支給する義務がある。
しかし、組合活動に従事した時間については支給することは出来ない。
専従者については全ての時間について会社の業務には従事しないので賃金を支
給することは禁止されていたが、非専従者についてはその時間だけである。
考え方は同じである。
(4)賃金を支給することが許される組合活動とは
組合活動について賃金カットすべき時間というのは原則であり、例外を解説す
ることとする。
まず会社と交渉中の賃金。
会社が経費を援助することが許される時間の第一として、会社と協議中の時間
である。
具体的には「会社と協議し、又は交渉すること」とされており、団体交渉や労
使協議会等のことである。
この時間と一体とみなされる隣室での協議等も含まれるが、組合事務所に戻り
大会その他組合側の協議に要する時間は賃金の支払いは許されない。(昭和2
4年11月10日労収第8816号 昭和33年6月9日労発第87号)
暫時休憩してその間に隣室で協議するということは実態として使用者との協議
、交渉の時間であるという考えから例外として扱われるのである。
当然交渉にあたり遠隔地から赴く組合員に対し、移動時間中の賃金や日当、宿
泊費を支払うことは禁止されている。
第二に福利厚生に関すること。
これは「厚生資金又は経済上不幸若しくは災厄を孟子氏、若しくは救済する為
の支出に実際用いられる福利その他基金に対する使用者の寄付」をさす。
実際に用いられるものに対する援助であり、それが慶弔見舞金や災害見舞金等
の基金に対する援助に限られる。
<4>まとめ
労働組合については前述の通り会社と良好な企業が多い。
また解雇を巡るトラブルでいわゆる合同労組に駆け込まれることもあるが、こ
れについては実際に業務に従事することは殆ど無く、組合活動中の賃金につい
て意識することはない。
しかしこの様な環境により人事担当者が労働組合法の知識が不足しているケー
スが多い。
また、労働組合員もフリーターや派遣労働者のみで構成されている労働組合の
場合、経験のある労働組合員がいない為、労働組合側も法令についての知識が
欠如しているケースも最近目立つ。
労働組合の結成にあたり、上部団体に加入することを快く思わない経営者もい
るが、むしろ筆者はしっかりとした上部団体に加入し、労働組合の活動につい
てしっかりと指導されることが望ましいと考える。
この様な観点から今回のテーマとした。
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編集責任者 特定社会保険労務士 山本 法史
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