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○中小企業戦略【
総務の知恵】 2010.11.5
労働時間等に関する
適用除外について vol.223
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なかはしです。
先週、行政刷新会議で
「ジョブカード」の廃止と判定されました。
カードを活用した企業に助成する事業も
廃止となり、求職者支援の別の枠組みを
設けることになりました。
新年度に発表される新しい制度が楽しみです。
具体的なことがわかり次第、お知らせします。
<
労働時間等に関する規定の
適用除外について>
労働基準法 第41条 第2項
労働時間、
休憩および
休日に関する規定は
次に該当する
労働者ついては適用しない。
・
事業の種類にかかわらず、監督若しくは管理の地位にある者
又は機密の事務を取り扱う者
<
管理監督者の判断要素>
一般的には
労働条件の決定その他
労務管理について
経営者と一体的な立場にある者の意であり、
実態に即して判断されます。
具体的には、次の要件に該当していれば、
管理監督者として取り扱われません。
1)
労働条件の決定、
労務管理について
経営者と一体的な立場にないこと
2)自らの
労働時間が
就業規則等において
制限を受け、自らの意のままに行いうる状態など
全くないこと
3)その
労働者に、その地位にふさわしい
管理職手当
役職手当等の
特別手当が支給されていないこと
就業規則上や社内呼称で「管理職」となっても
労働基準法第41条第2項に該当しなければ
割増賃金を支払うことになります。
<判例は>
日本マクドナルド事件(東京地 H20.1.28)
A(店長)の職務や権限は店舗内に限定されており、
経営者と一体的な立場で事業活動することを要請される
ような重要な職務と権限を付与されておらず、
労働時間に
関する自由裁量性もなく、Aの
賃金は
管理監督者に対する
待遇としては十分であると言い難いと判断され、Aは
管理監督者でないとされた事例
<ひとつの解決策として>
上記の判例は、
名ばかり管理職として、ニュースとして
取り上げられました。
名ばかり管理職の対策は、
・
労働基準法の
管理監督者の要件を満たし、
残業代を支払わない。
・
管理監督者の要件に該当しないので、
残業代を支払う。
の2つです。
ひとつの解決策として
役職手当を見直すことをお薦めします。
よく相談であるのが
社員 からは
「役職(課長職など)になると給与の総額が下がる」
会社 からは
「社員は、役職に就きたがらない。」
という内容です。
もし、
役職手当が、下記のような体系であると
します。
役職
役職手当 時間外手当
部長 6万円 支給なし
課長 4万円 支給なし
係長 2万円 支給あり
主任 1万円 支給あり
係長職の人が、
残業手当を5万円もらっていたとします。
残業手当5万円+
役職手当(係長)2万円
=7万円 となります。
課長に昇格すると
残業手当がなくなり、手当が4万円のみとなり、
モチベーションダウンとなります。
部長職でも、
残業手当を含む係長職の手当を超えることは
できません。
こう変えます。
↓ ↓ ↓ ↓
役職
役職手当 時間外手当
部長 10万円 支給なし
課長 8万円 支給なし
係長 1万円 支給あり
主任 5千円 支給あり
(係長職、主任職は移行期間を設けて
役職手当を変更します。)
課長以上を「監督若しくは管理の地位にある者」
として、認められやすいのが、
役職手当をメリハリのつく設定にすることです。
賃金や
賞与などが一般
従業員と比べて
明らかに優遇されていることが
必要です。
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オフィス中橋
社会保険労務士 中橋章好
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最後までお読み頂きましてありがとうございます。
ご不明の点は何でもお気軽にお尋ね下さい。
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○中小企業戦略【総務の知恵】 2010.11.5
労働時間等に関する適用除外について vol.223
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なかはしです。
先週、行政刷新会議で
「ジョブカード」の廃止と判定されました。
カードを活用した企業に助成する事業も
廃止となり、求職者支援の別の枠組みを
設けることになりました。
新年度に発表される新しい制度が楽しみです。
具体的なことがわかり次第、お知らせします。
<労働時間等に関する規定の適用除外について>
労働基準法 第41条 第2項
労働時間、休憩および休日に関する規定は
次に該当する労働者ついては適用しない。
・事業の種類にかかわらず、監督若しくは管理の地位にある者
又は機密の事務を取り扱う者
<管理監督者の判断要素>
一般的には労働条件の決定その他労務管理について
経営者と一体的な立場にある者の意であり、
実態に即して判断されます。
具体的には、次の要件に該当していれば、
管理監督者として取り扱われません。
1)労働条件の決定、労務管理について
経営者と一体的な立場にないこと
2)自らの労働時間が就業規則等において
制限を受け、自らの意のままに行いうる状態など
全くないこと
3)その労働者に、その地位にふさわしい管理職手当
役職手当等の特別手当が支給されていないこと
就業規則上や社内呼称で「管理職」となっても
労働基準法第41条第2項に該当しなければ
割増賃金を支払うことになります。
<判例は>
日本マクドナルド事件(東京地 H20.1.28)
A(店長)の職務や権限は店舗内に限定されており、
経営者と一体的な立場で事業活動することを要請される
ような重要な職務と権限を付与されておらず、労働時間に
関する自由裁量性もなく、Aの賃金は管理監督者に対する
待遇としては十分であると言い難いと判断され、Aは
管理監督者でないとされた事例
<ひとつの解決策として>
上記の判例は、名ばかり管理職として、ニュースとして
取り上げられました。
名ばかり管理職の対策は、
・労働基準法の管理監督者の要件を満たし、残業代を支払わない。
・管理監督者の要件に該当しないので、残業代を支払う。
の2つです。
ひとつの解決策として
役職手当を見直すことをお薦めします。
よく相談であるのが
社員 からは
「役職(課長職など)になると給与の総額が下がる」
会社 からは
「社員は、役職に就きたがらない。」
という内容です。
もし、役職手当が、下記のような体系であると
します。
役職 役職手当 時間外手当
部長 6万円 支給なし
課長 4万円 支給なし
係長 2万円 支給あり
主任 1万円 支給あり
係長職の人が、残業手当を5万円もらっていたとします。
残業手当5万円+役職手当(係長)2万円
=7万円 となります。
課長に昇格すると
残業手当がなくなり、手当が4万円のみとなり、
モチベーションダウンとなります。
部長職でも、
残業手当を含む係長職の手当を超えることは
できません。
こう変えます。
↓ ↓ ↓ ↓
役職 役職手当 時間外手当
部長 10万円 支給なし
課長 8万円 支給なし
係長 1万円 支給あり
主任 5千円 支給あり
(係長職、主任職は移行期間を設けて
役職手当を変更します。)
課長以上を「監督若しくは管理の地位にある者」
として、認められやすいのが、
役職手当をメリハリのつく設定にすることです。
賃金や賞与などが一般従業員と比べて
明らかに優遇されていることが
必要です。
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