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派遣先企業が行う必要がある労務管理に関して

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  平成17年8月25日

   知った日から利益を生み出す社会保険労務管理

                       第31号
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みなさん、こんにちは。
『利益を生み出す社労士』のコエヅカです(^o^)丿


利益を生み出すための非正規社員の労務管理の10回目です。今回
から派遣社員の労務管理を考えてみます。


派遣先企業が行う必要がある労務管理に関し説明します。


派遣労働者は、派遣元の社員ではありますが、労働基準法をはじめ
とする諸法令は、派遣元企業及び派遣先企業が分担し責任を負いま
す。


従って、派遣先企業は法令に基づき労務管理で遺漏のないようにす
ることが必要です。


派遣契約は、原則として臨時的・一時的な労働者不足を補うことを
前提としているので、契約期間が長期化する場合は、専門26業務
を除き、雇用契約に移行することを努力義務としています。


(1)派遣契約期間


労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の
整備に関する法律」(以後労働者派遣法と呼びます。)が、平成16
年3月に改正され、派遣契約期間は次のようになりました。


1.専門26業務→労働者派遣期間の制限なし。1回の契約期間
上限は3年。それ以上継続するときは契約を更新。


2.派遣契約禁止業務以外の業務→最長3年間(派遣可能期間を設
定する)


3.物の製造業務→平成19年2月28日まで、最大1年間、それ
以降最長3年間。


4.産前産後、育児介護休業の代替の派遣契約→派遣期間の制限な
し。(物の製造業務への派遣を含みます。)


(2)派遣契約が禁止されている業務


次の業務は、派遣契約が禁止されています。

1.港湾運送業務

2.建設業務

3.警備業務

4.病院等における医療関連業務(紹介予定派遣による派遣は可能
です。)


(3)特定行為の禁止


派遣先が、派遣労働者を受け入れる場合に、履歴書を送付させたり、
事前の面接を行うことがあります。これらの行為を特定行為と呼ん
でいますが、労働者派遣法では禁止されています。


平成16年3月の改正で、紹介予定派遣に限り、特定行為が認めら
れるようになりました。一般の派遣契約は臨時的・一時的なもので
あるのに対し、紹介予定派遣は、将来正社員として採用される可能
性がある点を考慮したものです。


(4)派遣先管理台帳


派遣先は、派遣就業に関し、派遣先管理台帳を作成し、それに派遣
労働者ごとに必要事項を記載して、これを3年間保存しなければな
りません。また、当該記載した事項を派遣元事業主に通知しなけれ
ばなりません。


(5)派遣先責任者


派遣先は、派遣先管理台帳に関する事項、苦情処理、派遣元との連
絡調整などにあたらせるため、派遣先責任者を選任しなければなり
ません。


(6)労働基準法の適用


1.派遣先は、派遣元とともに均等待遇の原則(労基法3条)、強
制労働の禁止(労基法5条)、徒弟の弊害排除(労基法69条)の
規制を受けます。


2.労働時間休憩休日等の枠組みの設定は、派遣元使用者
責任を負いますが、具体的な適用は、派遣先使用者が責任を負い
ます。


3.年次有給休暇の規定の適用は、原則通り派遣元事業主のみとさ
れています。


(7)労働安全衛生法の適用


原則として、派遣先事業者が措置義務を負います。但し、一般健
康診断等の雇用期間中継続的に行うべき事項は派遣元事業者が措
置義務を負います。


(8)男女雇用機会均等法の適用


職場における性的な言動に起因する問題(セクハラ)に関する雇用
管理上の配慮や妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置は、派遣
先の事業主にも適用があります。


次回も派遣社員の労務管理の話が続きます。


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【編集後記】

高年齢者雇用安定法が改正され、来年の4月1日以降は、「高齢者
雇用確保措置」を実施しなければなりません。


この改正には定年(65歳未満のものに限ります)の定めのある全
ての企業が対象で、個人事業所、個人商店であっても、従業員を使
用していれば、対象となります。


また60歳近くの高齢者がいようといまいと全ての企業が対応策を
講ずる必要があります。


正当な理由もなく、企業が対応策をとっていないと「定年の定めが
ないもの」と見做され、60歳で定年退職した従業員より、60歳
以降の賃金等の民事損害賠償請求がなされる可能性があります。


そこで、企業として採るべき対策を支援するため「雇用延長に伴う
総合コンサルティング」を開始することと致しました。


詳細は、下記URLをご覧下さい。

http://www012.upp.so-net.ne.jp/osaka/koyouenchoukonsaru.htm


最後までお読み頂き、ありがとうございました。コエヅカでした。

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